テニスコートに立つ際、私たちの足元を支える「ギア」選びは、ショットの精度以上に勝敗を左右する死活問題です。長年、多くのプレーヤーに愛されてきた「スリクソン」のテニスシューズですが、最近ショップの棚で見かけなくなったと感じていませんか?
実は現在、スリクソンのテニスシューズは親会社である住友ゴム工業の戦略により、「ダンロップ」ブランドへとその魂を継承しています。「スリクソンがなくなった」と嘆く必要はありません。むしろ、培われた技術はさらに研ぎ澄まされ、進化を遂げているのです。
今回は、長年スリクソンを履き潰してきた私の実体験を交え、現行のダンロップ製品の中からどのモデルを選ぶべきか、その「正解」を詳しく紐解いていきます。
なぜ今、スリクソンではなく「ダンロップ」なのか
私自身、スリクソンのテニスシューズを初めて履いた時の衝撃は今でも覚えています。日本人の足特有の「幅広・甲高」に吸い付くようなフィット感。海外ブランドにありがちな「土踏まずが浮く感覚」が一切なく、一歩目の蹴り出しが驚くほどスムーズでした。
ブランド名がダンロップに変わったことで、「性能が変わってしまったのではないか?」という不安を抱く方もいるでしょう。しかし、安心してください。実際に現行モデルを履き比べてみると、スリクソン時代に定評のあった「日本人に寄り添うラスト(足型)」や、着地時の衝撃を分散させる独自のソール構造は、より高い次元で受け継がれています。
プレースタイル別:あなたに最適な後継モデルはこれだ!
スリクソン時代の愛用モデルから、今選ぶべきダンロップのテニスシューズを具体的に整理しました。
1. 圧倒的な軽快さを求めるなら「ジェットスウィフト」
スリクソンの大人気モデル「アクティベクター」の軽快なフットワークを愛していた方には、迷わずジェットスウィフトをおすすめします。
コートを縦横無尽に駆け回るダブルスプレーヤーや、前後の揺さぶりに素早く反応したい方にとって、この「軽さ」と「屈曲性」のバランスは唯一無二。私も実際に履いてみましたが、まるで裸足でコートを掴んでいるかのようなダイレクトな接地感が、次の一歩を確信に変えてくれます。
2. 安定したストロークを重視するなら「レグワイド」
ベースラインから重厚なショットを打ち込みたい、あるいは足首の安定感を最優先したい方にはレグワイドが最適です。
スリクソンの上位機種にあった「ガッシリとしたホールド感」を継承しており、激しい左右へのスライド時でも足が靴の中で遊ぶことがありません。ワイド設計なので、午後の練習で足が浮腫んできても窮屈さを感じにくいのが、週末プレーヤーには嬉しいポイントです。
3. コストパフォーマンスと汎用性の「スピーザ」
「部活動で毎日履き潰す」「まずは信頼できる一足が欲しい」というエントリー層に絶大な支持を得ているのがスピーザです。
スリクソン時代から続く「壊れにくさ」と「扱いやすさ」は健在。複雑な機能をあえて削ぎ落とすことで、基本に忠実なフットワークを学べるテニスシューズに仕上がっています。
失敗しないためのサーフェス選び
スリクソン(ダンロップ)のシューズを選ぶ際、モデル名と同じくらい重要なのがアウトソールの選択です。
- オムニ・クレーコート用: 砂入り人工芝で滑りすぎず、適度なグリップを生むパターンが採用されています。日本のテニス環境では最も汎用性が高いタイプです。
- オールコート用: ハードコートでの使用を想定し、摩擦に強い耐久性の高いゴムが使用されています。
私の場合、オムニコートで練習することが多いため、常にオムニ・クレー用シューズを選択していますが、ダンロップのソールは砂の抜けが良く、グリップの「引っかかり」が長持ちする印象があります。
まとめ:スリクソンのDNAは「ダンロップ」に生きている
ブランドのロゴが変わっても、私たちが信頼してきた「履き心地」と「安心感」は変わっていません。むしろ、グローバルブランドであるダンロップとして再定義されたことで、より洗練されたデザインと機能性を手に入れたと言えるでしょう。
「スリクソンの代わり」を探すのではなく、進化した「ダンロップのテニスシューズ」をぜひ一度店頭で試着してみてください。足を入れた瞬間、「ああ、やっぱりこれだ」というあの納得感が戻ってくるはずです。


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