「自分にぴったりの重さがわからない」「300gは重すぎるかな?」と、ラケット選びの沼にハマっていませんか?カタログスペックのたった5gや10gの差が、コート上では全く別次元のプレーを生み出すことがあります。
今回は、数々のラケットを使い潰してきた経験から、テニスラケットの「総重量」がプレーに与えるリアルな影響を、実体験ベースで徹底解説します。
1. 【体験比較】5g・10gの差で「感覚」はどう変わるのか?
テニス界で「黄金スペック」と呼ばれる300g。ここを基準に前後10g変えるだけで、スイング中の遠心力によって体感重量は数kg分も変化します。
300g(黄金スペック)を使い続けたリアル
バボラ ピュアドライブなどの300gモデルをメインに使っていた頃、最も感じたのは「ストロークの圧倒的な安定感」です。相手の速いサーブや強打に対しても、ラケット自体の重さが壁になってくれるため、面がブレずにボールを深く押し返すことができました。
しかし、落とし穴もあります。試合の3セット目、疲労が溜まってきた場面でのサーブです。ラケットが急に鉛のように重く感じ、腕が振り切れずダブルフォルトを連発。「あと10g軽ければ…」と何度後悔したか分かりません。
285g〜290g(軽量・高操作性)に持ち替えた時の衝撃
逆にヨネックス EZONE 100Lのような軽量モデルを試した時は、その「操作性」に驚きました。特にボレー。ネット際での素早い反応が求められる場面で、ラケットがまるで手の一部のようにサッと出ます。
ただ、デメリットも明確です。相手の球が伸びてくるハードヒッターと対峙した際、インパクトの瞬間に手首に「ガツン」とくる衝撃が強く、打ち負けてボールが短くなってしまうシーンが増えました。
2. 「重い」vs「軽い」メリット・デメリットの真実
重量選びで迷っている方のために、プレーの質がどう変わるかを比較表にまとめました。
| プレースタイル | 重い (300g以上) | 軽い (290g以下) |
| ストローク | 打ち負けず、ボールを潰して飛ばせる | スイングスピードが上がり、回転をかけやすい |
| ボレー | 当てるだけで飛ぶが、セットが遅れがち | 素早くセットできるが、弾かれやすい |
| サーブ | 慣性が働くため、当たれば威力が出る | 振り抜きが良く、コースを打ち分けやすい |
| 疲労度 | 腕や肩への負担が蓄積しやすい | 長時間の試合でもパフォーマンスを維持 |
3. 失敗しない「総重量」の見極め方チェックリスト
「店内で数回振った感覚」だけで決めるのは危険です。以下の基準を参考にしてみてください。
- 「3分間のラリー」で判断しない: 試打ができるなら、必ず30分以上、できれば試合形式で使ってみてください。「疲れてきた時に振り切れるか」が、あなたにとっての正解重量です。
- グリップの太さとの相性: 重いラケットを選ぶなら、グリップを少し太めにするかオーバーグリップテープで調整すると、重さに負けず安定しやすくなります。
- バランスポイントの罠: 総重量が285gと軽くても、重心が先端にある「トップヘビー」なモデルは、振った時に300g以上のラケットより重く感じることがあります。カタログの「バランス(mm)」も必ずチェックしましょう。
4. 【失敗談】上級者向け=重い、という思い込みの末路
私がかつて犯した最大のミスは、「上手くなるには重いラケットを使いこなすべきだ」という根性論でした。見栄を張って315gのツアーモデルウィルソン プロスタッフを使い続けた結果、テニス肘を発症。3ヶ月間コートに立てない日々を過ごしました。
テニスは「ラケットを振り抜いてこそ」のスポーツです。筋力に見合わない重さは、スイングフォームを崩し、上達を妨げるだけでなく怪我の元になります。
5. まとめ:10gのこだわりが「勝てるテニス」を作る
テニスラケットの総重量選びは、自分の限界とプレースタイルを定義する作業です。
- 安定感とパワーが欲しいなら 300g〜
- 操作性と粘り強さが欲しいなら 〜290g
まずはこの基準から始め、自分のスイングが「最後まで維持できるか」を軸に選んでみてください。10gの最適な調整が、あなたのテニスを劇的に変えてくれるはずです。
もし今のラケットが「少し軽いかな?」と感じるなら、リードテープ(鉛の重り)をフレームに貼って、5g単位で自分だけのカスタマイズを試してみるのも面白いですよ。
次は、実際に重さを変えた時に「どの位置に鉛を貼ると効果的か」について詳しくお話ししましょうか?


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