「長年連れ添った愛機が、いつの間にかどんより曇っている」「中古で手に入れた憧れのモデル、性能はいいけど見た目がくたびれている……」
テニスプレイヤーなら、誰しも一度は「ラケットをピカピカにしたい!」と思う瞬間があるはずです。実は、適切な手順を踏めば、テニスラケットの輝きは驚くほど蘇ります。
今回は、数多くのラケットをメンテナンスしてきた筆者の実体験を交えながら、失敗しない艶出しのテクニックを伝授します。
1. 艶出しの前にチェック!あなたのラケットはどっち?
メンテナンスを始める前に、必ず確認すべきことがあります。それは自分のラケットの「塗装タイプ」です。
- グロス(艶あり)ラケットの場合表面がツルツルしていて、光を反射するタイプです。ワックスやコンパウンド(研磨剤)を使用して、新品のような鏡面仕上げにすることが可能です。
- マット(艶消し)ラケットの場合サラサラした質感で、光沢を抑えたタイプ。最近の流行ですが、ここに艶出し剤を塗ってしまうと、中途半端にテカテカしてしまい、元に戻せなくなる悲劇が起こります。マットラケットには専用のケアが必要です。
2. 【グロス向け】ラケットをピカピカにする艶出し手順
グロス塗装のラケットは、まるでスポーツカーを磨き上げるような楽しさがあります。
ステップ1:徹底的な汚れ落とし
まずは表面の汚れを落とします。砂埃やコートの粉が付いたまま磨くと、逆に傷を広げる原因になります。中性洗剤を極薄く溶かした水に布を浸し、固く絞ってからフレーム全体を拭き上げます。
ステップ2:微細な傷を消す(コンパウンド)
細かい擦り傷(ヘアライン傷)を消すには、車用の超微粒子コンパウンドが効果的です。筆者が愛用しているのは液体コンパウンド 9800。
柔らかいクロスに少量取り、円を描くように優しく磨くと、塗装本来の色が鮮やかに浮き上がってきます。
ステップ3:コーティング・艶出し
仕上げに表面を保護し、深い艶を出します。固形ワックスも良いですが、ラケットは形状が複雑なので、スプレータイプのガラス系コーティング剤が断然おすすめです。
特におすすめなのがワコーズ バリアスコート。これを一吹きして拭き上げるだけで、手に持ったときに滑り落ちそうなくらいの輝きが手に入ります。
3. 【体験談】艶出しをして感じた意外なメリット
実際にラケットを磨き上げてみると、見た目以外にも大きな変化がありました。
- ボールの着色汚れが付きにくいプレッシャーボールの黄色いフェルトカスや、オムニコートの砂汚れ。コーティングを施しておくと、これらが表面に固着せず、練習後に乾拭きするだけでサッと落ちるようになります。
- モチベーションの爆上がりコートでバッグからラケットを取り出す瞬間、太陽光を反射して輝くフレームを見ると、「今日もやるぞ!」という気合が入ります。道具を愛でることは、テニスへの向き合い方を変えてくれます。
4. 【重要】テニスラケット艶出しの注意点
良かれと思ってやったことが、ラケットを台無しにすることもあります。以下の3点は必ず守ってください。
- グリップには絶対に塗らないコーティング剤がグリップテープや元グリップに付着すると、恐ろしく滑ります。作業時はグリップ周辺をビニール袋などで養殖(マスキング)することを強くおすすめします。
- ガット(ストリング)への付着を避けるコンパウンドやワックスがガットに付くと、打球感や耐久性に悪影響を与える可能性があります。あくまで「フレームのみ」に集中しましょう。
- マット塗装のテカリ問題マット塗装が汚れた場合は、無理に磨かず激落ちくん(メラミンスポンジ)を水に濡らして、優しくなでる程度に留めてください。
5. 塗装が剥げている場合の裏技
艶出しをしても、欠けてしまった塗装までは戻りません。そんな時は、車用のタッチアップペンやプラモデル用の塗料を活用しましょう。
メーカーのカラーに完全に合わせるのは難しいですが、近い色を点置きしてから前述の液体コンパウンド 9800で馴染ませれば、遠目には全くわからないレベルまで補修できます。
まとめ
テニスラケットの艶出しは、単なる掃除ではなく、相棒への「感謝の儀式」です。
特にワコーズ バリアスコートのような高品質なコーティング剤を一度使うと、その手軽さと美しさに病みつきになるはず。
あなたも今週末、愛用のラケットを丁寧に磨き上げて、最高のコンディションでコートに立ちませんか?
次は、塗装剥げの補修に使える具体的なカラーチャートの選び方について、詳しく解説しましょうか?


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