「テニスラケットを自分の手で作ってみたい」——。そんな好奇心を持ったことはありませんか?市販のカーボンラケットは高性能ですが、木材の温もりや自作の道具でボールを打つ快感は、何物にも代えがたい特別な体験です。
この記事では、本格的なウッドラケットの製作から、子供と一緒に楽しめる段ボールラケットまで、私の体験談を交えてその魅力と作り方を詳しくお伝えします。
1. 憧れの「ウッドラケット」自作に挑戦した記録
かつてテニス界の主流だったウッドラケット。その構造を知るために、私は木工用クランプと数枚の薄い板を揃え、ガレージでの製作を開始しました。
製作のプロセスと苦労
まず、素材には粘りと強度に優れた「タモ」と「メイプル」の薄板を選びました。これらを木工用ボンドで何層にも重ね合わせ、蒸気で蒸して柔らかくした後、自作の型に沿って一気に曲げていきます。
この「曲げ加工」が最大の難関です。少しでも力が偏ると板が割れてしまうため、慎重に、かつ大胆に締め上げる作業は、まるで生き物と対話しているような緊張感がありました。乾燥に一週間を費やし、型から外した瞬間の、美しい円を描いたフレームを見た時の感動は今でも忘れられません。
実際に打ってみた感想
手作りのラケットにガットを張り、コートへ。市販品に比べると重厚感がありますが、ボールを捉えた瞬間の「シュパッ」という独特の打球音としなりは、まさに唯一無二。コントロールは難しいものの、芯を喰った時の心地よさは格別で、「道具を操る楽しさ」を再発見させてくれました。
2. 親子で笑顔に!段ボールで作る「テニピン」ラケット
本格的な木工はハードルが高いという方におすすめなのが、日本テニス協会も推奨している「テニピン」用の段ボールラケットです。
30分で完成する魔法の道具
用意するのは、段ボール箱と布ガムテープ、そして工作用ハサミだけ。自分の手のひらより一回り大きくカットした段ボールを3枚重ねて強度を出し、裏面に手を差し込むためのベルトを取り付けます。
子供たちの反応
週末、近所の公園で子供たちと一緒に作ってみました。子供たちは油性マジックでラケットに好きなキャラクターを描き、世界に一つだけの相棒を完成させて大興奮。
実際にスポンジテニスボールで打ち合ってみると、手のひらの延長線上でボールを捉える感覚が掴みやすく、テニス未経験の5歳児でもすぐにラリーが続くようになりました。「パパ、これ私が作ったんだよ!」と自慢げに話す子供の笑顔を見て、手作りの持つ教育的な価値も実感しました。
3. 100均素材や廃材で広がるクリエイティブな楽しみ
テニスラケット作りは、実用的なものだけではありません。インテリアや練習器具としても進化します。
- 練習用「ザル」ラケット: 100円ショップのステンレスザルにグリップを付けた練習機。空気抵抗が大きく、スイングスピードを上げるトレーニングに意外と役立ちます。
- 思い出を形に残す: 現役を引退した古いラケットのガットを切り、ウォールミラーを埋め込んで壁掛け鏡にリメイク。クローゼットに眠っていた相棒が、毎日顔を合わせるインテリアに生まれ変わりました。
4. 道具を作ることで変わる、テニスへの向き合い方
自分でラケットを作ってみて気づいたのは、テニスというスポーツがいかに繊細なバランスの上で成り立っているかということです。
ミリ単位で削り出したグリップ、均一に張られたガットの重要性。これらを肌で感じることで、普段何気なく使っているヨネックス テニスラケットやウィルソン テニスラケットなどのメーカー品の素晴らしさも、より深く理解できるようになりました。
「買う」のが当たり前の時代だからこそ、あえて「作る」手間をかけてみる。それは、あなたのテニスライフをより豊かで、奥行きのあるものに変えてくれるはずです。
まずは段ボール一枚から、新しいテニスの世界へ踏み出してみませんか?


コメント