テニスを始めたばかりの頃、スクールのコーチに「もっとベースラインまで下がって!」と言われたり、ダブルスの試合中にペアから「アレイを狙われてるよ!」と声をかけられたりして、一瞬「えっ、どこ?」と戸惑った経験はありませんか?
私はまさにそのタイプでした。ボールを追いかけるのに必死で、コートの各部分に「名前」があることすら意識していなかったのです。しかし、それぞれの場所の名前を正しく理解し、そこが持つ「意味」を知ることで、テニスというスポーツの見え方は劇的に変わりました。
今回は、単なる用語解説に留まらず、実際のプレー体験から得た「コートの名称活用術」を詳しくお伝えします。
1. コートを形作る「線」の名前:ジャッジに自信が持てる
まず基本となるのが、白いラインの名称です。ここを曖昧にしていると、セルフジャッジの際に「えーと、後ろの線のアウト!」なんて格好の悪い言い方になってしまいます。
- ベースライン:コートの一番後ろにある線。ここで粘り強くストロークを打ち合うのがテニスの醍醐味です。
- サイドライン:横の線。シングルス用とダブルス用があり、ダブルス用は少し外側にあります。
- サービスライン:ネットとベースラインの間にある横線。サーブはここまでに入れなければなりません。
- センターマーク:ベースラインの真ん中にある小さな印。サーブを打つとき、これを踏んだり超えたりすると「フットフォールト」という反則になります。
私は以前、大事なポイントで無意識にセンターマークをまたいでサーブを打ってしまい、相手に指摘されて動揺し、ダブルフォールトをした苦い経験があります。それ以来、テニスシューズのつま先がセンターマークのどちら側にあるか、必ず確認する癖がつきました。
2. 実戦で飛び交う「エリア」の通称:ペアとの連携が変わる
ラインの名前以上に重要なのが、そのラインに囲まれた「エリア」の呼び方です。
- アレイ(廊下):ダブルスで使うサイドの細長いエリア。ここをストレートで抜かれると、ペアに「ごめん!」と謝るのがお決まりのパターンです。
- サービスボックス:サーブを打ち込む四角いエリア。「ワイド(外側)」「センター(真ん中)」「ボディ(体正面)」と呼び分けて狙いを変えます。
- デュースサイドとアドバンテージサイド:ネットに向かって右側がデュースサイド。逆がアドサイドです。
試合中、ペアから「次はアドサイドのセンター狙いで!」と言われたとき、即座に場所をイメージできるかどうかで、プレーの質は大きく変わります。
3. 【重要】足を踏み入れてはいけない?「ノーマンズランド」の恐怖
テニスコートには、通称「ノーマンズランド(誰のものでもない土地)」と呼ばれる場所があります。サービスラインとベースラインのちょうど中間あたりのエリアです。
初心者の頃、私はよくこの中途半端な位置に立ってしまい、コーチから「そこに立っちゃダメ!」と何度も注意されました。なぜなら、ここにいると相手の打球がちょうど足元で跳ねる「ハーフボレー」を強いられ、返球が極めて困難になるからです。
実体験として、テニスラケットを振り切る余裕もなく、ただボールを当てるだけになってしまうこのエリアの怖さを知ってから、私は「ベースラインの後ろで守る」か「ネット際まで詰め切る」かの二択を意識するようになりました。
4. サーフェス(床)の違い:名前が変われば動きも変わる
コートの名称は同じでも、その地面の材質によってプレーの感覚は全く異なります。
- ハードコート:コンクリートのような硬い床。ボールが弾みやすく、足首への負担も大きいため、クッション性の高いテニスソックスが必須です。
- オムニコート(砂入り人工芝):日本で最も多いタイプ。適度に滑るため、スライディングしながらの返球が可能です。
- クレーコート:赤土などの土。砂が多く、ラインが見えにくくなるため、足でラインを掃いて確認する仕草はテニスプレーヤーっぽくて少し憧れます。
5. まとめ:名前を覚えれば、テニスはもっと楽しくなる
コートの名前を覚えることは、単なる知識の習得ではありません。それは、戦術を理解し、ペアと意思疎通を図り、自分の立ち位置を客観的に把握するための「共通言語」を手に入れることです。
次にコートに立つときは、足元のラインを意識してみてください。「今、自分はベースラインの少し内側にいるな」と自覚できるだけで、あなたのテニスは確実に進化し始めます。
もし、もっと正確な距離感や足元の感覚を磨きたいなら、テニス 練習器具を使って、特定のエリアにボールを落とす練習を積み重ねるのもおすすめですよ。
次は、覚え立ての用語を使って、仲間とダブルスの作戦会議をしてみてはいかがでしょうか?


コメント