テニスを始めようと思った時、誰もが一度は「手持ちのランニングシューズじゃダメなのかな?」と考えるはずです。私も初心者の頃、お気に入りの軽いスニーカーでコートに立ち、最初の激しい左右の切り返しで足首をぐねりそうになって、その考えが甘かったことを痛感しました。
テニスは想像以上に過酷なスポーツです。前後左右、時には斜めへと、不規則で爆発的なストップ&ゴーを繰り返します。そんな特殊な動きを支えるために、なぜ専用の靴が不可欠なのか。実体験を交えながら、その理由を紐解いていきます。
激しい動きから身体を守る「盾」としての機能
テニスシューズを手に持つと、まず感じるのがその「重厚感」です。普段履きのスニーカーや ランニングシューズ と比較すると、ソールが厚く、全体的にがっしりとした作りになっています。
この重厚さこそが、激しいプレーからあなたの足を守る鍵です。テニス特有の外側への強い負荷(サイドステップ)に対し、普通の靴ではアッパーが伸びきってしまい、足が靴の中で遊んでしまいます。これが捻挫や転倒の直接的な原因になります。専用シューズは、サイドを補強するパーツが組み込まれており、まるで足全体が「強固なフレーム」で守られているような安心感を与えてくれるのです。
コートの寿命とプレーの質を左右する「ソール」の秘密
テニスをプレーする場所は、地面の材質が多様です。それぞれのコートに適したシューズを選ばないことは、雪道を夏用タイヤで走るような危うさがあります。
- オムニ(砂入り人工芝)・クレーコート用:砂の上で滑りすぎないよう、靴底に深い溝があります。私が アシックス テニスシューズ のオムニ用を初めて履いた時、砂の上でもピタッと止まれる感覚に感動したのを覚えています。逆にこの靴でハードコートを走ると、グリップが効きすぎて膝を痛めるので注意が必要です。
- オールコート用:主にハードコートでの使用を想定しており、適度な滑り心地と耐久性を備えています。
- カーペットコート用:室内専用で、溝がほとんどありません。溝があるとカーペットに引っかかりすぎて、足首をひねるリスクがあるため、あえてツルツルに設計されています。
もしあなたが ナイキ テニスシューズ のようなデザイン性の高いモデルを検討しているなら、まずは自分が一番通う予定のコートがどこかを確認してみてください。
「投資」としてのテニスシューズ
「まだ下手だから専用の靴なんて……」と遠慮する必要はありません。むしろ、身体の使い方が未熟な初心者こそ、道具に頼るべきです。
一度専用シューズを履いてプレーすれば、地面を蹴る力の伝わり方の違いに驚くでしょう。無駄な踏ん張りが減ることで疲れにくくなり、結果として上達のスピードも劇的に上がります。また、無理な負荷がかからないため、シューズ自体の寿命もスニーカーより圧倒的に長持ちします。
あなたのテニスライフを安全に、そして楽しくスタートさせるために、足元だけは妥協せず、信頼できる一足を手に入れてください。それが、怪我なく長くテニスを愛するための、最も賢い選択です。


コメント