テニスコートに立ったとき、ふと周りを見渡すと目に入ってくるのが、ウェアの胸元や裾に刻まれた「ブランドロゴ」です。あのワニのマーク、洗練された月桂冠、あるいは力強い3本線。これらは単なる記号ではなく、そのブランドが歩んできた歴史や、プレーヤーとしての誇りを象徴しています。
私自身、テニスを始めたばかりの頃は「どれも同じような服に見える」と思っていました。しかし、ある時 LACOSTE(ラコステ) のポロシャツに袖を通した瞬間、そのロゴが持つ「テニス界の伝統」を纏っているような不思議な高揚感を覚えたのです。それ以来、ロゴが持つストーリーに惹かれ、ウェア選びが格段に楽しくなりました。
今回は、テニスウェア選びがもっと楽しくなるよう、ロゴから紐解くブランドの世界をご紹介します。
視線を集める「シンボルマーク」の正体
コート上で最もアイコニックな存在といえば、やはり動物や植物をモチーフにしたロゴでしょう。
まず外せないのが、ワニのマークでおなじみの ラコステ です。創業者のルネ・ラコステ氏が、粘り強いプレースタイルから「ワニ」と呼ばれたことが由来。これを着てプレーすると、どこか「自分も最後までボールを諦めない」という静かな闘志が湧いてくるから不思議です。
また、クラシックな気品を漂わせるのが月桂冠の フレッドペリー。ウィンブルドンの覇者が作ったブランドだけあって、そのロゴには勝者の誇りが宿っています。最近では マンシングウェア のペンギンロゴも、レトロモダンな雰囲気で女性プレーヤーからの「可愛い!」という声がよく聞かれます。
王道の「アルファベット・グラフィック」の信頼感
一方で、プロさながらのパフォーマンスを追求したい時に手が伸びるのは、機能美を象徴するロゴたちです。
ナイキ の「スウッシュ」は、勝利の女神の翼をイメージしており、身につけるだけで足取りが軽くなるような疾走感を与えてくれます。世界中のトッププロが着用している姿をテレビで見て、「あのかっこいいロゴのウェアを自分も着こなしたい」とモチベーションに繋げている方も多いはず。
さらに、日本人の体型にフィットしやすい ヨネックス の「YY」ロゴは、部活生からベテランまで圧倒的な安心感があります。私自身、試合で緊張する場面では、このロゴのウェアを着ていると「基本に立ち返れる」ような気がして重宝しています。また、イタリア発祥の エレッセ は、テニスボールとスキーを組み合わせたハーフボールロゴが特徴的。パステルカラーのウェアにあのロゴが乗るだけで、コートが一気に華やぎます。
ロゴを活かした「自分らしい」コーディネート
最近のトレンドは、あえてロゴを主役にするスタイルです。フィラ の「F-BOX」ロゴは、赤と紺のコントラストが効いていて、白ベースのウェアによく映えます。少し大きめのロゴを選んで、80年代のレトロスポーツ風に着こなすのが今の気分にぴったりです。
また、最近では ニューエラ のキャップを合わせるなど、ブランドミックスを楽しむのも一つの手。全身を一つのブランドのロゴで統一するストイックさも格好いいですが、小物で遊びを加えることで、その人の個性がロゴ越しに透けて見えてくるものです。
お気に入りのロゴが、あなたのプレーを変える
「たかがロゴ、されどロゴ」です。鏡を見たときに、自分の好きなロゴが胸にある。それだけで、サーブを打つ前の集中力が少しだけ高まったり、ミスをした時に気持ちを切り替えるきっかけになったりします。
機能性だけで選ぶのも正解ですが、もし次にウェアを探すなら、そのロゴが持つ「物語」に耳を傾けてみてください。お気に入りのロゴと共にコートに立つ時間は、あなたにとって最高に贅沢なひとときになるはずです。


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