テニスを始めたばかりの頃、私は「動きやすい格好なら何でもいいだろう」と、手持ちのランニングウェアでコートに立ちました。しかし、いざラリーが始まると、サーブを打つたびに裾がずり上がり、ボールの予備をポケットに入れようとしても口が狭くて手間取る始末。その時、テニスウェアにはテニスウェアたる「理由」があるのだと痛感しました。
テニスウェア最大の特徴は、何と言ってもテニス特有の激しい「上下・左右・捻り」の動作に特化している点にあります。例えば、サーブやスマッシュといった腕を大きく振り上げる動作。一般的なTシャツだと肩周りが突っ張ってしまいますが、テニスウェアとして設計されたものは、脇の下の裁断が工夫されており、驚くほどスムーズに腕が上がります。
また、意外と見落としがちなのが「ポケット」の設計です。テニスは予備のボールを常に1〜2個持ち歩く必要があります。一般的なハーフパンツのポケットでは、激しいフットワークの最中にボールがこぼれ落ちたり、太ももに当たって不快感を感じたりすることがあります。しかし、専用のパンツはボールの形に馴染むよう深めに作られており、激しく動いてもボールが暴れない安心感があります。
素材面では、近年の技術進化に目を見張るものがあります。真夏の炎天下での試合は過酷そのもの。私が愛用している吸汗速乾 Tシャツは、汗をかいても肌に張り付かず、常にサラサラとした質感をキープしてくれます。さらに、屋外プレーヤーにとって死活問題であるUVカット機能も、今や標準装備。これを怠ると、翌日の疲労感が全く違ってきます。
これからウェアを揃える初心者の皆さんには、まずは「動きやすさ」と「ボール収納」の2点にこだわって選ぶことをおすすめします。デザイン性の高いテニス用スコートやショートパンツは、着るだけでモチベーションを高めてくれる魔法のアイテムでもあります。
ルール面に関しても少し触れておきましょう。趣味で楽しむ分には自由ですが、公式戦に出場する場合はロゴの大きさや数に厳格な規定があります。もし将来的に大会出場を目指すなら、日本テニス協会公認ウェアを1着持っておくと、どんな場面でも気兼ねなくプレーに集中できます。
道具を揃えることは、上達への第一歩です。自分の体にフィットし、テニスの動きをサポートしてくれる一着を見つけたとき、あなたのプレーはもっと自由で楽しいものになるはずです。


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