週末、少し格式の高いテニスクラブへ足を運ぶと、ひときわ目を引くのは最新の蛍光色ウェアではありません。静かな自信を漂わせる、伝統的な「白」を基調としたクラシックスタイルです。私もかつては機能性重視の派手なウェアばかりを選んでいましたが、ある時、往年の名選手のような気品ある着こなしに魅了され、すっかりその世界の虜になりました。
クラシックなテニスウェアの最大の魅力は、コート上での「品格」と、そのままカフェに立ち寄れる「汎用性」の両立にあります。まず外せないのが、ポロシャツの原点ともいえるラコステです。胸元のワニのロゴは、単なるブランドマークではなく、テニスへの敬意そのもの。実際に袖を通してみると、独特の鹿の子素材の肌触りが、今の化学繊維にはない安心感を与えてくれます。
また、英国らしい気品を求めるならフレッドペリーが最適です。月桂樹の刺繍が入ったポロシャツに、少し短めのショートパンツを合わせるだけで、気分はもうウィンブルドン。私自身の経験から言えば、ソックスはあえて少し厚手の白、そしてライン入りのチルデンセーターを肩にかけるスタイルは、周囲からの視線が明らかに変わるのを実感しました。
もちろん、現代のプレーにおいても妥協は不要です。最近のフィラやセルジオタッキーニの復刻モデルは、デザインこそ80年代のレトロな雰囲気ですが、素材は驚くほど軽量で吸汗速乾性に優れています。激しいラリーで汗をかいても、伝統的なシルエットを崩さずにプレーに集中できるのは、現代の技術があってこそです。
さらに、トータルコーディネートで差をつけるならポロ ラルフ ローレンのテニスラインも外せません。ネイビーとホワイトのコントラストは、大人の余裕を演出するのにこれ以上ない選択です。足元にはアディダス スタンスミスのような、シンプルで歴史のあるテニスシューズを合わせるのが、クラシックスタイルの黄金律といえるでしょう。
流行は移り変わりますが、クラシックスタイルは決して色褪せません。効率やスコアだけを追うのではなく、装いからテニスというスポーツの歴史を楽しむ。そんな余裕こそが、大人のテニスライフをより豊かなものにしてくれるはずです。


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