週末のテニススクールや、テレビでグランドスラムを観戦しているとき、ふと「なぜテニスのスコアってこんなに中途半端なの?」と疑問に思ったことはありませんか。野球なら1点、サッカーでも1点なのに、テニスはいきなり15から始まります。
私がテニスを始めたばかりの頃、隣のコートから「フォーティー・ラブ!」という声が聞こえてきて、「えっ、愛(Love)の話?」と大真面目に混乱したのを覚えています。実はこの独特な数え方には、中世フランスの歴史や、当時の人々の生活の知恵がぎっしりと詰まっているのです。
今回は、知っていると少し自慢できるテニスのスコアの由来と、初心者がコートで恥をかかないための実戦的なコツを、私の失敗談を交えてお届けします。
なぜ「15・30・45」ではなく「40」なのか?
テニスのスコアは、一般的に「時計の文字盤」が由来だと言われています。1ゲームを60分に見立て、4回ポイントを取れば1周(ゲームセット)という考え方です。そのため、最初は「15、30、45」と進んでいました。
では、なぜ現代では「45」ではなく「40」なのでしょうか。その理由は、驚くほどシンプルで人間味のあるものでした。
フランス語で45は「quarante-cinq(キャラント・サンク)」と言いますが、これが審判にとって非常に呼びにくかったのです。試合が白熱する中、早口で言うには長すぎる。そこで、言いやすい「quarante(キャラント=40)」に省略されたというのが最も有力な説です。
私が初めてこの説を聞いたとき、「そんな適当な理由でいいの?」と笑ってしまいましたが、実際にコートで審判を経験してみると納得です。息が上がっている状態で長い数字を叫ぶのは、想像以上にキツいのです。
「0」を「ラブ」と呼ぶ、ロマンチック(?)な勘違い
テニス特有の「Love(ラブ)」という呼び方。実はこれ、愛情のラブではありません。
由来はフランス語で「卵」を意味する「l’oeuf(ル・ウフ)」。卵の形が「0」に似ていることから、イギリスに伝わった際に「ラブ」と聞き間違えられ、定着したという説が一般的です。
昔、試合中にスコアを忘れてしまい、審判に「今、何ラブですか?」と聞いて失笑を買ったのは苦い思い出です。今思えば、テニス用スコアボードなどの便利アイテムを持っていれば、あんなにオドおどせずに済んだのかもしれません。
実体験から学んだ!スコアを間違えないための3つの鉄則
テニス初心者が最も恐れること、それは「自分のスコアがわからなくなること」ではないでしょうか。私も何度も経験しましたが、あれほど気まずい瞬間はありません。そこで、私が長年のプレーで身につけた「絶対に間違えないコツ」を紹介します。
- サーブを打つ前に必ずスコアを復唱するサーバーにはスコアをコールする義務がありますが、これは自分のためでもあります。声を出すことで脳に記憶が定着します。最近はスマートフォンのアプリも便利ですが、試合中はApple Watchなどのスマートウォッチでスコアを管理するのが、最もスマートで確実な方法です。
- 時計の針を頭に浮かべる「15は3時、30は6時、40は8時(本当は9時ですが)」と、時計の文字盤を視覚的にイメージすると、数字として覚えるよりも直感的に理解しやすくなります。
- 「デュース」になったら全力で集中する40-40(フォーティー・オール)になった瞬間、計算がリセットされる感覚に陥る人が多いです。ここで大事なのは「あと2回連続で取れば勝ち」というシンプルな思考に切り替えることです。
まとめ
テニスの得点方式は一見複雑ですが、その背景には「呼びやすさ」を優先したフランス人の合理性や、卵を0に見立てた遊び心が隠されています。
次にコートに立つときは、ぜひ15、30、40という数字の裏にある歴史を思い出してみてください。ルールに納得感を持つと、不思議とプレーにも余裕が生まれるものです。もしスコアを数えるのが苦手なら、テニス スコア カウンターをラケットに装着して、まずはゲームの流れを楽しむことから始めてみましょう。
歴史を知り、道具に頼り、そして何より失敗を恐れずに声を出す。それがテニスの上達への一番の近道です。


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