100mのスタートラインに立ったとき、足元に宿る「確信」がどれほど重要か、スプリンターなら誰もが知っているはずです。今回、私が実際にトラックで履き潰す勢いでテストしたのが、asics メタスピードspです。
正直に言いましょう。初めて足を入れた瞬間、これまでのスパイクとは次元が違う「異質さ」に驚きました。
異次元の反発力:FF BLAST TURBOの衝撃
asics メタスピードspの最大の武器は、ミッドソールに採用された「FF BLAST TURBO」です。これまでの薄底スパイクでは「地面を叩く」感覚でしたが、この一足は「地面からエネルギーを奪い取る」感覚に近い。
カーボンプレートとの相乗効果により、接地した瞬間に足裏が弾き返されます。特に後半の失速が課題だった私にとって、脚が勝手に前に出るような推進力は、まさにドーピングに近い感動を覚えました。
ピンレス構造と接地感のリアル
多くの選手が懸念するのが「ピンレス(固定ピン)構造」のグリップ力でしょう。しかし、asics メタスピードspの六角形意匠が施されたアウトソールは、雨上がりのトラックでも全く滑る気配がありません。
むしろ、従来の取替式ピンのような「刺さりすぎる抵抗」がない分、抜けが非常にスムーズです。コーナーリングでも足首が捻れるような不安定さはなく、吸い付くような安定感で加速をサポートしてくれます。
迷いがちなサイズ感とフィット感
asics メタスピードspを検討する際、最も注意すべきはサイズ選びです。アシックスらしいタイトなフィット感ですが、アッパーの「モーションラップアッパー」が非常に優秀で、足を優しく、かつ強固にホールドしてくれます。
- 普段のスパイクと同じサイズ: 究極のタイトフィットを求めるなら。
- 0.5cmアップ: 足幅が広めの方や、少しでも指先の圧迫感を避けたい方。
私は普段通りのサイズを選びましたが、数回の練習で馴染み、第二の皮膚のような一体感を得られました。
ライバルと比較して見えた「信頼性」
NIKE マックスフライと比較されることが多い本機ですが、大きな違いは「パンクのリスクがない」という安心感です。試合当日にエアが抜ける恐怖と戦う必要がないのは、精神面でも大きなアドバンテージになります。
ソニックスプリントエリートからの履き替えであれば、その圧倒的な厚底感と反発の強さに最初は戸惑うかもしれません。しかし、一度この「跳ね」を味方につければ、従来のスパイクに戻ることは難しいでしょう。
結論:この一足で、0.1秒の壁を突き破る
asics メタスピードspは、単なる道具ではなく、自分の限界を超えるための「パートナー」です。確かに高価な買い物ですが、練習で積み上げた努力を100%以上の出力でトラックに伝えるためなら、これほど費用対効果の高い投資はありません。
次のレース、あなたはどのスパイクで勝負しますか?asics メタスピードspが、あなたの自己ベストを塗り替える瞬間を後押ししてくれるはずです。


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