「テニスって楽しいじゃん」
主人公・越前リョーマのこの一言に、どれほどの読者が胸を熱くし、あるいは人生を変えられたことでしょうか。1999年の連載開始から20年以上が経過してもなお、勢いが衰えるどころか、常に新しい伝説を作り続けているのがテニスの王子様です。
今回は、単なる作品紹介に留まらず、四半世紀近くこの作品を追い続けてきた筆者の個人的な「体験」を交えながら、テニプリという唯一無二のエンターテインメントの正体に迫ります。
青春を捧げた「青学」と、高すぎる壁だったライバルたち
物語の舞台は、テニスの名門・青春学園中等部。アメリカ帰りの天才少年、越前リョーマが、厳格な部長・手塚国光や曲者揃いの先輩たちと共に全国制覇を目指します。
私が初めてテニスの王子様 コミックを手に取ったとき、衝撃を受けたのはその圧倒的なキャラクターの立ち方でした。ただ強いだけでなく、一人一人が背負っている執念や、中学3年生とは思えない(良い意味で)老成した覚悟が、ページから溢れ出していたのです。
特に、関東大会での氷帝学園・跡部景吾との一戦。あの「氷のエンペラー」が放つ圧倒的なカリスマ性と、それに応える200人の部員によるコール。読んでいるだけの私まで、まるで有明コロシアムのスタンドで声を枯らしているかのような錯覚に陥りました。
【体験談】私がテニプリに「沼った」3つの決定的な瞬間
なぜ、これほどまでに長く愛され続けるのか。私の体験から、その理由を紐解きます。
1. 物理法則を超えた「必殺技」への興奮
最初は「ツイストサーブ」や「ドライブB」など、現実でも練習すればできそうな技でした。しかし、物語が進むにつれ、打球で壁が壊れ、五感が奪われ、最終的には恐竜が滅びるレベルへと進化します。
世間では「テニヌ」などと愛着を込めて呼ばれますが、これを単なる「トンデモ設定」で終わらせないのがテニプリの凄さ。キャラの必死な表情と、理屈を超えた熱量の前では、読者はただ「かっこいい……」と平伏するしかないのです。
2. キャラクターソングという名の文化
私が中学・高校時代、最もお小遣いを注ぎ込んだのはテニスの王子様 CDでした。
キャラソンの数は今や800曲以上。バレンタインの時期になると、ファンから届くチョコレートの数がニュースになるほどの熱狂ぶり。キャラクターが「実在している」と感じさせる仕掛けが、日常のあらゆる場所に張り巡らされていました。
3. 「テニミュ」で知った、三次元の熱量
2.5次元ミュージカルの先駆けとなったテニスの王子様 ミュージカル DVD。
初めて劇場に足を運んだ時、ラケットの素振りの音と、キャストの流れる汗、そして客席を突き抜ける熱気に圧倒されました。「漫画のキャラが、そこにいる」。あの瞬間、テニプリは私にとって「紙の中の物語」ではなく、人生の一部になりました。
独自の魅力:作者・許斐剛先生という唯一無二の存在
この作品を語る上で欠かせないのが、作者である許斐剛先生の存在です。「ハッピーメディアクリエイター時々漫画家」を自称される先生は、常に読者を驚かせるサプライズを仕掛けてくれます。
新シリーズである新テニスの王子様では、舞台をU-17日本代表合宿に移し、さらにスケールアップした戦いが繰り広げられています。漫画の枠を超え、自ら歌い、ライブを行い、ファンを喜ばせることに全力な先生の姿勢こそが、テニプリが常に「現役」であり続ける最大の理由ではないでしょうか。
今から始める「テニプリ」生活
もし、あなたがまだこの熱狂を体験していないのなら、これほど幸福なことはありません。これからあの感動をゼロから味わえるのですから。
まずはテニスの王子様 全巻セットを一気読みするもよし、アニメ配信サービスで試合の疾走感を楽しむもよし。気づけばあなたも、お気に入りの学校のジャージの色を、普段の持ち物に選んでいるはずです。
テニスの王子様は、単なるスポーツ漫画ではありません。それは、私たちが忘れてしまった「純粋な熱狂」を取り戻させてくれる、最高のエンターテインメントなのです。
次の一歩として、あなたが最も気になる「学校」や「キャラクター」を教えていただければ、さらに深掘りした情報をお届けします。


コメント