「テニスラケットを買ったけど、わざわざ上にオーバーグリップを巻かなきゃいけないの?」
「元々のグリップの質感が好きなのに、上から巻くと太くなって違和感がある……」
テニスを始めたばかりの方から、こだわりを持つベテランまで、一度は抱くこの疑問。結論から言えば、元グリップ(リプレイスメントグリップ)のまま使うのは、全く問題のない「アリ」な選択です。
しかし、多くのプレーヤーがオーバーグリップを巻くのには理由があります。今回は、あえて「元グリップ派」を貫く私の体験談を交え、そのメリットと、後で後悔しないための注意点をリアルにお伝えします。
なぜ「元グリップのまま」派がいるのか?3つの大きなメリット
多くの人が当たり前のようにオーバーグリップを巻く中で、あえてそのまま使う人には、譲れないこだわりがあります。
1. グリップの「角」が指先にダイレクトに伝わる
これが最大の理由という人も多いはずです。オーバーグリップを巻くと、どうしてもグリップの八角形の角が少し丸まってしまいます。
私はボレーが得意なタイプですが、元グリップのままだと指の腹で「今、何角形の部分を握っているか」が鮮明にわかります。瞬時のグリップチェンジが必要な場面では、この「角立ち」が最高の武器になります。
2. グリップサイズが太くならない
標準的なオーバーグリップの厚みは $0.5\text{mm}$ 〜 $0.7\text{mm}$ 程度。数値にするとわずかですが、握ってみると驚くほど感覚が変わります。
「グリップ2だと少し細いけど、3だと太すぎる」と悩んでいた時期、私はグリップ2のラケットを元グリップのまま使うことで、理想のフィット感を手に入れました。手が小さい女性やジュニアプレーヤーにとっても、この厚みの差は操作性に直結します。
3. 打球の情報量が圧倒的に増える
オーバーグリップはクッションの役割も果たすため、手に伝わる振動をカットしてしまいます。元グリップのみだと、スイートスポットを外した時の「あ、今のは先っぽだったな」という感覚や、逆に芯を食った時の爽快な感触が、ダイレクトに脳に伝わります。自分のミスに敏感になれるので、実は技術向上にも繋がると感じています。
【体験談】元グリップのまま使ってみて分かった「本音」
実際に私が数ヶ月間、元グリップのみでプレーして感じた本音をシェアします。
「バックハンドの切り替えがスムーズになった!」
以前はグリップチェンジで握り損ねることがありましたが、角がはっきりしているおかげで、見なくても指の感覚だけで正確にセットできるようになりました。ラケットとの一体感は格段に上がります。
「でも、夏場は正直きつかった……」
ここは覚悟が必要なポイントです。7月の炎天下での試合中、汗を吸った元グリップが滑り始めました。オーバーグリップならサッと新品に巻き替えれば済みますが、元グリップはそうはいきません。一度滑り始めると、リストバンドや粉を使わない限り、かなり厳しい戦いになります。
知っておくべき「そのまま使う」3つの落とし穴(デメリット)
メリットだけでなく、後から「こんなはずじゃなかった」と思わないための現実的なお話も。
- コスパの悪さ通常、ヨネックス リプレイスメントグリップのような元グリップは1,500円〜2,500円ほどします。300円程度のオーバーグリップと違い、頻繁に交換するとお財布へのダメージが大きいです。
- クッション性の低下による怪我のリスク元グリップが劣化してカチカチになると、衝撃吸収力がゼロになります。そのまま打ち続けると、衝撃が直接手首や肘に響き、テニス肘の原因になることもあります。「硬くなってきたな」と感じたら、すぐに交換が必要です。
- 衛生面の問題オーバーグリップは汚れたら捨てればいいですが、元グリップは長期間使い続けることになります。染み込んだ汗や皮脂の臭いが気になりやすいのは、避けられない宿命かもしれません。
そのまま使いたい人への「賢い運用」アドバイス
「それでもやっぱり、この感覚が好きだ!」という方へ。快適に使い続けるためのコツがあります。
- レザーグリップへの換装を検討するより硬派な打球感を求めるなら、フェアウェイ レザーグリップのような天然皮革に替えてみるのも手です。シンセティック(合成樹脂)よりも角が立ちやすく、プロ選手のような渋い仕様になります。
- グリップパウダーを併用する滑りが気になるなら、プリンス グリップパウダーを活用しましょう。表面をさらさらに保てるので、オーバーグリップを巻かなくても安定したグリップ力を維持できます。
- 「ケチらない」ことが鉄則元グリップ派の最大の敵は「劣化」です。表面がツルツルになったり、自分の指の形に凹んでしまったら、潔くリプレイスメントグリップごと交換しましょう。
まとめ
テニスラケットを元グリップのまま使うのは、決して「手抜き」ではなく、一つの立派なこだわりです。角の感覚や細さを重視するプレーヤーにとって、それは代えがたいメリットになります。
ただし、メンテナンスを怠ると怪我やパフォーマンス低下を招くのも事実。自分の感覚を大切にしながら、こまめなケアをして最高のテニスライフを楽しんでください。
次は、あなたの手に馴染む最高のリプレイスメントグリップを一緒に探してみませんか?


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