テニスを始めたばかりの頃、ショップに並ぶ テニスラケット を見ても「どれも同じ網のついた板」に見えてしまうものです。しかし、実際にコートに立ち、何百発とボールを打つようになると、指先に伝わる振動やボールの飛び方が、実はラケットの「ほんの数ミリの厚み」や「パーツの形状」で劇的に変わることに気づかされます。
今回は、テニス経験者が実感を持って語る、テニスラケットの各部名称とその役割について詳しく解説します。これを知るだけで、次に テニスガット を張り替える時や、新しい相棒を探す時の視点がガラリと変わるはずです。
1. ラケットの「顔」:フェイス(ヘッド)周辺
ボールが直接触れるこのエリアは、プレーの快適性に直結します。
- フレーム(Frame)ラケットの外枠全体を指します。私が以前、フレーム厚が30mm近くある「厚ラケット」から、20mm程度の薄いモデルに買い替えた時、その打球感の違いに驚きました。厚いフレームは当てるだけでボールが飛んでいきますが、薄いフレームは自分の筋力でボールを「押し出す」感覚が強く、コントロールの醍醐味を味わえます。
- グロメット(Grommet)フレームの穴にはめ込まれたプラスチックの筒です。地味なパーツですが、実は打球感を左右する司令塔。劣化したグロメットを放置して ヨネックス テニスラケット を使い続けていた際、ガットが頻繁に切れるようになりました。新品のグロメットに交換するだけで、ガットの動き(スナップバック)がスムーズになり、スピン量が増した経験があります。
- バンパー(Bumper)ラケット先端(トップ)を保護する樹脂パーツです。低いボールを拾おうとしてコートの地面にラケットをこすってしまうことは多々ありますが、バンパーが身代わりになってくれるおかげで、高価なカーボンフレームが割れずに済みます。ここがボロボロになってきたら、それはあなたが「攻めのテニス」をしている証拠でもあります。
2. 操作の要:スロート(シャフト)
フェイスとグリップを繋ぐ「喉」の部分です。
- スロート(Throat)ここが二股に分かれていることで、打球時のねじれを抑えています。特にボレーをする際、相手の強打に負けず面を安定させられるのは、このスロートの剛性のおかげです。
- ヨーク(Bridge)フェイスの下部にある橋のようなパーツです。以前、ヨーク部分に振動吸収材の キモニー クエークバスター を装着したところ、不快な振動がカットされ、肘への負担が劇的に軽くなりました。
3. 体との接点:グリップ周辺
最も繊細な感覚が求められるのが、このハンドル部分です。
- グリップ(Handle)自分の手の大きさに合った太さを選ぶのが鉄則です。私は手のひらが標準サイズですが、あえて細めのグリップに ウィルソン オーバーグリップテープ を2重に巻いて、角を少し丸くして握るのが好みです。こうすることで、繊細なドロップショットの感覚が掴みやすくなりました。
- グリップエンド(バットキャップ)末端の膨らんだ部分です。サーブを打つ際、ここに小指をかけるように長く持つと、遠心力が効いて威力が増します。逆にボレーの時は少し短めに持つことで、ラケットの操作性が向上します。
4. スペックを理解するための重要用語
名称と合わせて覚えておきたいのが、性能を示す数値です。
- フェース面積一般的には100平方インチが標準。初心者の方は105平方インチ前後の少し大きめを選ぶと、スイートスポットが広くなり、空振りの恐怖から解放されます。
- ストリングパターン縦16本×横19本が主流です。スピンをガンガンかけたいなら、目が粗いタイプを選ぶと テニスボール を噛む感覚が強くなります。
まとめ
テニスラケットの部位名称を知ることは、自分のプレーを言語化することに繋がります。「今日はなんだか飛ばないな」と思った時、それがガット(ストリング)の緩みのせいなのか、フレームの寿命なのか、あるいはグリップの滑りのせいなのか。
各部の役割を理解していれば、道具のせいにするのではなく、道具と対話してベストな状態を作ることができます。次にテニスショップへ行った際は、ぜひ バボラ ピュアドライブ などの最新モデルを手に取って、スロートの形状やバンパーの厚みをじっくり観察してみてください。
次は、あなたにぴったりの「グリップサイズ」の見極め方について詳しくお伝えしましょうか?


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