「テニスラケットを選ぼうとしたら、スペック表に『パワーレベル』という見慣れない数字が……。これって大きければ大きいほど性能が良いの?」
そんな疑問を抱く方は少なくありません。実はこのパワーレベル、特にPrince(プリンス)などのラケットを選ぶ際に非常に重要な指標となります。結論から言えば、パワーレベルとは**「ラケットがどれだけボールを飛ばしてくれるか」**を数値化したもの。
しかし、初心者が「楽をしたいから」と最大値を選んだり、上級者が「パワーが欲しいから」と高数値を選んだりすると、コートで手痛い洗礼を受けることになります。今回は、私の試打経験やスクール生の失敗談を交えながら、自分にぴったりのパワーレベルを見極める方法を解説します。
パワーレベルを決定づける「3つの正体」
ラケットがボールを飛ばす力は、主に3つの要素の組み合わせで決まります。
- フェイス面積(ヘッドサイズ): 100平方インチを超えるようなデカラケは、トランポリンのようにボールを弾き返します。
- フレームの厚み: 厚いフレーム(厚ラケ)はしなりが少なく、打球エネルギーをそのままボールに伝えます。
- フレームの剛性(硬さ): 硬いラケットほど反発が強く、数値上のパワーレベルは上がります。
【体験談】パワーレベルが合わないとどうなるのか?
多くの人が陥りがちな「失敗あるある」を、私の周囲の事例から紹介します。
「飛びすぎ」に泣いた中級者のケース
学生時代にバリバリ打っていたAさんは、ブランクを経てPrince エンブレムのようなパワーレベル1000超えのラケットを手にしました。「楽にテニスがしたい」という理由でしたが、いざコートに立つと、少し厚く当てただけでボールがバックアウト。
「アウトが怖くてフルスイングできない」「置きにいくようなスイングになり、結局テニスが小さくなった」と後悔していました。
「飛ばなすぎ」で肘を壊した初級者のケース
「プロが使っているから」と、パワーレベルが800以下のツアーモデルを選んだBさん。自分の力でボールを飛ばさなければならないため、常に全力投球。結果、数ヶ月で「テニス肘」を発症してしまいました。ラケットの助け(パワーレベル)が足りないと、体への負担が倍増するのです。
自分に最適なパワーレベルの目安表
自分の「スイングの大きさ(スピード)」に合わせて選ぶのが、最も失敗の少ない方法です。
| スイングのタイプ | パワーレベルの目安 | おすすめのモデル例 |
| コンパクト(当てるだけ) | 1100 〜 1500 | Prince EMBLEM 110 |
| ミディアム(標準的) | 850 〜 1050 | Prince BEAST 100 |
| ロング(速く振り抜く) | 700 〜 850 | Prince TOUR 100 |
迷った時の裏ワザ:ストリングで「微調整」する
もし買ったラケットのパワーレベルが「少しイメージと違う」と感じても、諦めるのは早いです。
- 飛びを抑えたいなら: ルキシロン アルパワーのようなポリエステルガットを張り、テンションを4〜5ポンド上げてみてください。
- もっと飛ばしたいなら: テクニファイバー X-ONE バイフェイズのようなナイロンガットを低めのテンションで張ることで、ラケット1段階分のパワー補強が可能です。
まとめ
テニスラケットのパワーレベルは、いわば**「ラケットと自分の筋力の分担率」**です。
自分のスイングが大きければ低い数値を、スイングが小さければ高い数値を選ぶのが、最も効率よく上達する近道。カタログのスペック表を見る時は、単なる性能差ではなく「今の自分のスイングで、ボールをコントロールしきれるか?」という視点で眺めてみてください。
もし、自分のスイングスピードがどれくらいかわからない場合は、一度スクールのコーチに「私のスイングに合うパワーレベルはどれくらいですか?」と聞いてみるのが一番の正解ですよ。


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