テニスを愛するプレイヤーなら、誰もが一度は「バックハンドさえもっと楽に飛べば……」と溜息をついたことがあるはずです。かく言う私もその一人でした。そんな悩みの救世主として現れたのが、シャフトが物理的にねじれた異形のラケット、Prince Xシリーズです。
今回は、実際にコートでこの「ねじれ」を体感した筆者が、その驚きの使用感と、なぜこのラケットがあなたのテニスを変えるのか、忖度なしのインプレッションをお届けします。
唯一無二の「ねじれ」がもたらす物理的な魔法
Prince Xを初めて手にした時、まずその見た目のインパクトに圧倒されます。「これ、本当にまともに打てるの?」という不安。しかし、この左右非対称の構造こそが、テニスの常識を覆す秘密兵器なのです。
この「ツイストパワーテクノロジー」は、フォアハンドとバックハンドでフレームのしなり方が変わるように設計されています。
- フォアハンド: 剛性が高く、カチッとした打球感でボールを弾き飛ばす。
- バックハンド: シャフトが大きくしなり、ボールをホールドしてから放り出す。
この二面性こそが、多くのプレイヤーを虜にしている最大の理由です。
【実録】バックハンドの景色が変わった瞬間
実際にコートで打ってみて、まず驚いたのはバックハンドの「圧倒的なアシスト感」です。
これまで、バックハンドで追い込まれた時は「当てるのが精一杯」で、チャンスボールを献上することが多々ありました。しかし、Prince X 100を使うと、フレームがぐにゃりとしなってパワーを溜め込み、自分の筋力以上のスピードでボールが相手の深い位置まで滑っていきます。
特にスライスショットの伸びは感動的です。「あ、これ浮いちゃうかな?」と思ったスイングでも、絶妙なホールド感のおかげでネットすれすれの低い弾道に。まさに、バックハンドだけが自動的にランクアップしたような感覚です。
一方、フォアハンドについては「違和感がなさすぎて驚く」というのが本音。ねじれていることを忘れるほど素直に弾いてくれるので、攻撃力を削ぐことなく、弱点だけを補強できるという夢のようなバランスでした。
プレイスタイル別・おすすめモデルの選び方
Prince Xシリーズには、いくつかのラインナップがあります。自分のレベルに合わせて選ぶのが失敗しないコツです。
1. 黄金スペックで万能な Prince X 100
もっとも標準的で、初中級から上級まで幅広く対応します。適度な重さと反発力があり、ストロークで打ち負けたくない人に最適です。
2. ダブルスの味方 Prince X 105
フェイスサイズが大きく、さらにパワーが増したモデル。ボレーの面安定性が凄まじく、バックボレーの飛距離に悩むベテランプレイヤーや女性に絶大な支持を得ています。
3. 本気で叩きたい競技者へ Prince X 100 TOUR
「ツアー」の名を冠したこのモデルは、しっかり振ってもコートに収まるコントロール性能が魅力。ねじれのアシストは欲しいけれど、自分でもバシバシ叩きたい欲張りなプレイヤー向けです。
実際に使ってわかった、唯一の注意点
ここまで絶賛してきましたが、あえて注意点を挙げるなら「中毒性」です。Prince Xのアシストに慣れてしまうと、他の標準的なラケットに戻った時にバックハンドの「しんどさ」を再確認することになります。
また、右利き用と左利き用が明確に分かれているため、中古で購入する場合や友人から借りる際は必ずチェックが必要です。
結論:バックハンドを武器に変えたいなら、迷う余地なし
「道具に頼るのは……」と躊躇する時代は終わりました。物理学に基づいた「ねじれ」を利用して、苦手なショットを克服するのは賢い選択です。
Prince Xは、単なる奇抜なラケットではありません。バックハンドが苦手な人には「希望」を、得意な人には「さらなる威力」を授けてくれる、魔法の杖のような一本でした。
もしあなたが、あと一歩届かないボールや、浅くなってしまうバックハンドに悩んでいるなら、一度この「ねじれ」の恩恵を受けてみることを強くおすすめします。コートに立つのが、今よりもっと楽しくなるはずです。


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