転がる感覚の完成形。ASICS EVORIDE SPEED 3がもたらす革新的な走行体験
効率的な足運びをサポートする「ガイドソールテクノロジー」を搭載し、多くのランナーから支持を得てきたエボライドシリーズ。その最新作となるasics evoride speed 3がついに登場しました。
前作のasics evoride speed 2も、デイリートレーナーからテンポアップランまでこなせる万能選手として評価が高かったですが、今作はさらに「軽快さ」と「クッションの粘り」が一段階アップデートされています。実際に100km以上走り込んだ経験をもとに、その進化の真価を紐解きます。
前作から何が変わった?進化したスペックの正体
asics evoride speed 3を手に取ってまず驚くのは、その質感の向上です。主なアップデートポイントは以下の3点に集約されます。
- ミッドソールの高弾性化asics独自のFF BLAST PLUSが改良され、接地時の沈み込みからの復元スピードが向上しました。これにより、ゆっくりとしたジョグではソフトに、スピードを上げればしっかりとした反発が得られる二面性を手に入れています。
- アッパーのホールド感の改善エンジニアードメッシュの編み方が見直され、中足部の固定力が強まりました。コーナーを曲がる際や、ピッチを上げた際でも足が靴の中で遊ぶ感覚がありません。
- 環境への配慮と軽量化の両立リサイクル素材の比率を高めつつも、重量は前作と同等、あるいは数グラムの軽量化に成功。足を通した瞬間の「軽さ」は、疲労が溜まった後半の脚を確実に助けてくれます。
実走レビュー:転がる感覚が生む「無意識のスピードアップ」
asics evoride speed 3の最大の武器は、やはり「弓状のソール形状」です。足が着地した瞬間から、カクンと前へ倒れ込むようなガイドが働き、無理に蹴り出さなくても自然と前へと運ばれます。
実際にキロ5分半のジョグから入ってみましたが、気づけばキロ4分40秒まで自然とビルドアップしていました。これはasics magic speed 4のような硬いカーボンプレートの反発による加速ではなく、あくまで「関節の負担を減らしながらスムーズに転がる」という感覚です。
厚底すぎるシューズにありがちな不安定感もなく、接地感もしっかり残っているため、自分の足で走っているという感覚を大切にしたいランナーには堪らない味付けでしょう。
他のモデルとの使い分け:あなたのローテーションにどう組み込むか
asicsのラインナップにおいて、asics evoride speed 3は非常に戦略的な立ち位置にあります。
- vs asics novablast 5asics novablast 5が「弾む」感覚なら、asics evoride speed 3は「転がる」感覚です。ポンポンと跳ねて走りたい日はノバ、淡々とリズムを刻んで距離を稼ぎたい日はエボ、という使い分けが最適です。
- vs asics magic speed 4インターバルやタイムトライアルなど、心肺を追い込む練習にはカーボン入りのasics magic speed 4が勝ります。しかし、週に数回行う「少し速めのペース走」や「脚を残しておきたいロングラン」には、プレートなしのasics evoride speed 3の方が脚に優しく、トレーニング効果を最大化できます。
サイズ感と選び方の注意点
サイズ感については、従来のasicsシューズ(asics gt-2000やasics kayanoなど)を履いている方なら、同じサイズを選んで間違いありません。つま先部分に程よいゆとりがあり、長距離を走って足が浮腫んできても圧迫感は少ない設計です。
もし幅広の方であれば、ワイドモデルを選択することをおすすめします。asics evoride speed 3のアッパーはホールド性が高いため、タイトに感じやすいからです。
結論:この一足がランニングを「楽」にする
asics evoride speed 3は、派手なスーパーシューズではありません。しかし、日々の練習を一番近くで支えてくれる、最も信頼できる相棒になり得る一足です。
「もっと楽に、遠くまで走りたい」「フルマラソン完走の次のステップとして、スピードに慣れたい」そんな願いを持つすべてのランナーに、この進化した「転がる感覚」を体験してほしいと思います。
次に練習で家を出る時、玄関に置かれたasics evoride speed 3に思わず手が伸びてしまう。そんな日々が、あなたのタイムを確実に縮めてくれるはずです。


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