冬の冷たく澄んだ空気の中、一本の襷を繋ぐためにすべてを懸ける駅伝シーズンが今年もやってきました。ランナーにとって、この時期のモチベーションを左右するのは間違いなく「勝負靴」の存在でしょう。
アシックスから毎年リリースされる「Ekiden Pack(駅伝パック)」は、単なる色違いの限定モデルではありません。箱根駅伝を筆頭に、日本の駅伝文化へのリスペクトが込められた特別なコレクションです。今回は、実際に現物を手に取り、ロードで試走した感覚を交えながら、どのモデルがあなたの走りを最大化させるのかを深掘りします。
感情を揺さぶる「朝焼け」のデザイン
今年のコレクションを象徴するのは、静寂な夜明けから太陽が昇る瞬間をイメージした鮮やかなグラデーションです。実際にasics ekiden packを目の当たりにすると、ヒール部分に施された「襷(たすき)」をモチーフにしたディテールに、思わず背筋が伸びるような感覚を覚えます。
多くのランナーが「通常カラーと何が違うの?」と疑問に思いますが、中身のスペックは定評のあるインラインモデルと同じです。しかし、駅伝という独特の緊張感の中で、この特別なカラーリングがもたらすメンタルへの好影響は計り知れません。
走力別・あなたに最適な一足の選び方
エリートランナー:記録を1秒削り出すなら
シリアスランナーが選ぶべきは、やはりMETASPEED SKY+またはMETASPEED EDGE+でしょう。
私がMETASPEED SKY+を履いて感じたのは、ストライドが自然と伸びる爆発的な反発力です。特に後半、足がキツくなってからの「もう一押し」をシューズが助けてくれる感覚は、このモデル特有の強み。ピッチ走法の方ならMETASPEED EDGE+の方が、スムーズな足運びを実感できるはずです。
サブ3〜サブ4:スピードと安定のバランス
「カーボンプレートの扱いに自信がない、でもスピードは追求したい」という方にはMAGIC SPEED 3が最適解です。
前作よりもマイルドな接地感になりつつも、しっかりと前へ進む推進力は健在。ポイント練習から本番まで、一番「頼れる相棒」になってくれる一足だと断言できます。
完走・ジョグ・練習用:快適さを優先
日々の走り込みや、怪我を防ぎたいランナーにはNOVABLAST 4がおすすめです。
トランポリンのような弾む感覚は、走ることの楽しさを再確認させてくれます。また、よりクッション性を求めるならSUPERBLAST 2も選択肢に入るでしょう。
気になるサイズ感と購入時の注意点
アシックスのシューズは総じて日本人の足型にフィットしやすい設計ですが、asics ekiden packのレーシングモデルに関しては、ややタイトなホールド感に感じる場合があります。
- レーシングモデル: 普段より0.5cm上げる人もいますが、私はジャストサイズで「遊び」をなくし、パワーロスを防ぐ履き方をおすすめします。
- トレーニングモデル: 厚手のソックスを履く方は、余裕を持ったサイズ選びが吉です。
発売日と在庫のリアル
「Ekiden Pack」は例年、11月中旬から12月上旬にかけて順次発売されます。
人気のサイズ(26.0cm〜27.5cm)は、箱根駅伝の直前には完売してしまうケースが非常に多いです。「あとで買おう」と思っていたら、メルカリなどでプレミア価格で探す羽目になった…という失敗談をよく耳にします。欲しいモデルが決まっているなら、予約開始とともに確保するのが鉄則です。
一本の襷に想いを込めるように、一歩一歩の着地に自信を。
asics ekiden packは、あなたの冬を一番熱くするギアになるはずです。


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