憧れの「あの弾き心地」を求めて:ダンロップ 6105への換装体験記
長年愛用してきたストラトキャスターのフレットが削れ、音詰まりやチョーキングの引っ掛かりが気になり始めた頃、私はリフレットという大きな決断を迫られました。そこで出会ったのが、多くのプロギタリストが「魔法のサイズ」と絶賛するJim Dunlop 6105、通称ナロージャンボです。
結論から言えば、このフレットへの交換は私のギターライフにおいて最大級の正解でした。指板に指が触れないほど高さがあるのに、横幅はスリム。この独特の形状がもたらす恩恵は、数値以上の衝撃だったのです。
なぜ「6105」が選ばれるのか?スペックから紐解く魅力
多くのリペアショップでダンロップ フレットを注文する際、必ずと言っていいほど候補に挙がるのが6105です。その最大の特徴は、絶妙なサイズバランスにあります。
- 高さがある(High): 軽いタッチで音が出るため、レガートや速いパッセージが驚くほど楽になります。
- 幅が狭い(Narrow): 指板上の有効面積が広く感じられ、コードワークでのピッチの安定感が抜群です。
ヴィンテージタイプの細いフレットに慣れている人にとって、6100のような極太ジャンボフレットは「指が迷う」感覚になることがあります。しかし、6105はヴィンテージのルックスを損なわず、モダンな操作性だけを上書きしてくれる、まさに「いいとこ取り」の存在なのです。
実際に弾いて分かった、6105が演奏を変える瞬間
私が実際に6105 ナロージャンボに打ち替えた際、最初に感じたのは「指が浮いている」ような感覚でした。
1. チョーキングの抵抗がゼロになる
指板の木材に指先が当たらないため、摩擦抵抗が極限まで減ります。1音半、2音といった深いチョーキングも、まるで氷の上を滑るかのようにスムーズ。ヴィンテージフレットで苦労していたあの粘りは何だったのかと思うほどです。
2. ビブラートの表現力が向上
フレットが高い分、弦を押し込む余裕が生まれます。これにより、ビブラートの幅をより深く、より繊細にコントロールできるようになりました。表現の幅が一段階上がったような高揚感は、6105ならではの体験です。
3. スライド移動の確信
幅が狭いため、フレットの「頂点」を常に指先で捉えている感覚があります。ハイポジションへの急なスライドでも、狙った音でピタリと止まれる安心感。これはジャンボフレット特有の「ヌルッ」とした感覚が苦手な人にはたまらないポイントでしょう。
素材選びで迷ったら:ニッケルかステンレスか
最近ではJESCAR ステンレスフレットなども人気ですが、Jim Dunlopの伝統的なニッケルシルバーは、やはり耳馴染みのある「あのギターの音」を奏でてくれます。少し高域が強調されるステンレスに比べ、ニッケルの6105はウォームで音楽的な響きを維持してくれます。
もちろん、摩耗を気にするならステンレスという選択肢もありますが、ギターのトーンキャラクターを大切にしたいなら、まずは定番のニッケル製6105を試してみるのが王道と言えるでしょう。
リフレットを検討しているあなたへ
「フレットを変えるだけで、こんなにギターを弾くのが楽しくなるのか」
それが、私が6105を手にした時の率直な感想です。もしあなたが、今のギターに「あと少しの弾きやすさ」を求めているなら、ダンロップ 6105は間違いなくその期待に応えてくれます。
指先から伝わる感触が新しくなった瞬間、あなたのフレーズもまた、新しい表情を見せ始めるはずです。
リフレットの際、具体的なフレットの打ち込み方や、合わせて検討したいナット交換についても詳しくアドバイスできますが、いかがでしょうか。


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