「タイヤの空気圧なんて、ガソリンスタンドで適当に見てもらえば大丈夫でしょ?」かつての私はそう高を括っていました。しかし、愛車のタイヤをダンロップ ルマン5+に履き替え、さらにホイールをインチアップしたあの日、その認識がいかに危険だったかを痛感したのです。
単に空気を入れればいいわけではありません。特にダンロップのような高性能タイヤのポテンシャルを引き出し、偏摩耗を防いで長く付き合うためには、独自の「空気圧表」の読み解き方が鍵となります。私の失敗談と成功体験を交え、専門的な管理術を分かりやすくお届けします。
そもそも「適正空気圧」はどこを見ればわかるのか?
多くの人が最初に陥る罠が、タイヤそのものに数値が書いてあると思い込むことです。実は、基準となる数値は「車側」にあります。
- 運転席ドアを開けた内側をチェック: ほとんどの国産車は、ここに「車両指定空気圧」が記されたシールが貼ってあります。
- 純正サイズならこれが絶対: タイヤを標準サイズのままダンロップ エナセーブなどに交換しただけなら、この数値通りに調整するのが正解です。
私も最初は「少し多めがいい」という噂を信じて、指定より+30kPaほど入れて走っていました。しかし、路面の細かな振動を拾いすぎてしまい、ダンロップ特有のしなやかな乗り心地を台無しにしていたことに気づかされました。やはり、メーカーの指定には深い根拠があるのです。
インチアップで豹変する!「荷重能力」の落とし穴
問題は、純正よりも大きなホイールに変えた時です。私が17インチから18インチへインチアップした際、見た目の格好良さに浮かれて見落としていたのが「荷重能力(ロードインデックス)」でした。
タイヤの側面をよく見ると「91W」といった数字と記号が刻まれています。この「91」が耐えられる重さを示しており、インチアップしてタイヤが薄くなると、この数値が下がることが多いのです。
ここで役立つのが、ダンロップの公式サイト等でも公開されている「空気圧別荷重能力対応表」です。
- 純正タイヤの能力を調べる: 車両指定空気圧で、そのタイヤが何kgを支えていたかを確認します。
- 新タイヤの規格を確認: 日本のJATMA規格か、欧州のETRTO規格(エクストラロード/XL規格)かを確認します。
- 表から逆算する: 純正と同等の荷重能力を維持するために、新タイヤには「何kPa」必要なのかを割り出します。
XL規格のダンロップ ディレッツァを選んだ場合、純正と同じ230kPaでは力不足で、270kPaほど入れないとタイヤが潰れすぎてしまうケースもあります。これを知らずに走っていた時期、私のタイヤは外側だけが異常に早く減ってしまい、手痛い出費を強いられました。
実践!空気圧点検を「自分事」にするコツ
「月に一度の点検」と言われても、面倒なのが本音でしょう。私が習慣化できたのは、エーモン エアゲージを手に入れてからです。
- 「冷間時」の測定を徹底する: 走行後のタイヤは熱で空気が膨張しています。私は必ず、週末の朝一番、走り出す前に計測するようにしています。
- ガソリンスタンドは「入れる場所」: スタンドに着く頃にはタイヤが温まっているので、家で測った不足分を「プラスアルファ」して補充するのがプロの知恵です。
空気圧がバッチリ決まったダンロップ ビューロで高速道路を走る時の、吸い付くような接地感と静粛性は、何物にも代えがたい快感です。
まとめ:あなたの命を支えるのは「たったハガキ1枚分」の面積
タイヤが地面に接している面積は、4輪合わせてもハガキ4枚分ほどしかありません。その小さな面積を正しく接地させる唯一の方法が、適切な空気圧管理です。
ダンロップの空気圧表を正しく読み解き、あなたの車の「本当の正解」を見つけてください。もし計算に自信がなければ、タイヤセレクトなどの専門店で「このタイヤの適正空気圧を計算してください」と頼むのも、賢いドライバーの選択です。
次は、あなたの愛車のドアを開け、あの銀色のシールを確認することから始めてみませんか?


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