「300gのラケット」は、テニスプレーヤーにとって一つの大きな境界線です。ジュニアから大人へ、あるいは初心者から中級者へステップアップする際、誰もが一度は手にする「黄金スペック」。各メーカーが最も力を入れるこの重量帯において、今私が改めて推したいのがダンロップのラケットたちです。
かつては「玄人好み」というイメージが強かったダンロップですが、現在のラインナップは驚くほど多角的です。実際にコートでCX 400 TOUR、FX 500、SX 300を打ち比べてみると、同じ300gでも性格が全く異なることに驚かされます。
まず、コントロールを重視する方に試してほしいのがCX 400 TOURです。ボックス形状特有のしなりがあり、ボールをフェイスに乗せて運ぶ感覚が手に取るようにわかります。「300gだと少し軽くて打ち負けるかも」という不安を抱えていたのですが、実際に打ってみるとフレームの安定感が凄まじく、相手の強打に対しても面がブレません。ライン際を強気に攻めたいプレーヤーには、これ以上の相棒はいないでしょう。
一方で、パワー不足に悩んでいるならFX 500が救世主になります。こちらは「青のダンロップ」として知られるパワー系。スイングスピードがそれほど速くなくても、ラケットが仕事をしてボールを弾き飛ばしてくれます。特にサービスライン付近からのボレーでは、当てるだけで深く返るアシスト感に助けられました。ダブルスをメインに活動する方には、この機動力とパワーのバランスは大きな武器になります。
そして、スピンで圧倒したいならSX 300一択です。弾道が自然と上がり、相手のコート深くで急激に落ちる。私自身、ストローク戦で攻め込まれた際、このラケットの「弾道の高さ」に何度も救われました。スピン性能を謳うラケットは数あれど、SX 300は打球感に柔らかさが残っているため、肘や手首への負担が少ないのも隠れたメリットです。
自分に合う300gを見つけるコツは、自分の「ミスがどの方向に多いか」を分析することです。オーバーアウトが多いならCX 400 TOUR、ネットにかかるならSX 300、飛距離が足りないならFX 500。
ダンロップの300gという選択肢は、単なるスペック選びではなく、あなたのプレースタイルを定義する作業です。ぜひ一度オンコートでその個性を体感してみてください。きっと、あなたのテニスを次のステージへ引き上げてくれる一本が見つかるはずです。


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