トヨタの86、そして新型のGR86。この車を所有している喜びは、何と言っても「自分の手足のように動くハンドリング」にあるのではないでしょうか。しかし、その快感を左右する最も重要なパーツがタイヤです。
先日、長年履き潰した純正タイヤから、ついにダンロップのスポーツタイヤへ履き替えました。実際に峠道や高速道路を走り込んで分かった、86とダンロップの相性について、オーナー目線で深く掘り下げていきます。
なぜ86オーナーはダンロップに惹かれるのか
86のタイヤ選びで必ず候補に挙がるのがダンロップです。特にDIREZZA ZIII(ディレッツァ Z3)やDIREZZA DZ102は、もはや定番中の定番。その理由は、86が持つ「軽量・FR・低重心」というパッケージを最大限に活かす剛性の高さにあります。
実際にステアリングを握ると分かりますが、ダンロップのタイヤはサイドウォールがしっかりしており、コーナーの入り口でグッと荷重をかけた際、腰砕けにならずにスッと鼻先が入っていく感覚が得られます。これは、単にグリップ力が高いというだけでなく、「車との対話」を楽しみたい86ユーザーにとって、何にも代えがたい安心感に繋がるのです。
シーン別:後悔しない銘柄の選び方
私の周りの86乗りたちの意見と、自身の体験を統合すると、選ぶべき道は3つに絞られます。
- サーキット・峠を楽しみたいなら「DIREZZA ZIII」もしあなたが週末にミニサーキットへ行ったり、夜の峠でスポーツ走行を楽しんだりするなら、迷わずこれです。路面に吸い付くような感覚は圧巻。熱が入ってからの安定感は流石の一言で、限界付近での挙動が掴みやすいため、スライドコントロールもしやすくなります。
- 街乗りメイン、でもたまに飛ばしたいなら「DIREZZA DZ102」毎日通勤で使うし、雨の日も走る。でも86らしいスポーティさは失いたくない。そんなワガママに応えてくれるのがこれです。ロードノイズがDIREZZA ZIIIより抑えられており、耐摩耗性(寿命)も優秀。コストパフォーマンスの面でも、財布に優しい選択肢と言えるでしょう。
- 大人のグランドツーリングを楽しみたいなら「SP SPORT MAXX 060+」86を高級スポーツカーのように、しっとりと乗りこなしたい人向けです。高速道路での直進安定性が格段に上がり、長距離ドライブでの疲労感が全く違います。ウェット性能も非常に高いので、天候を気にせずロングドライブを楽しめます。
実際に履き替えて感じた「変化」
私自身、DIREZZA ZIIIへ交換した直後の感動は忘れられません。交差点を曲がるだけで「あ、接地感が違う」と直感しました。純正の滑らせて楽しむセッティングも面白いですが、ダンロップに変えてからは「狙ったラインを寸分違わずトレースできる」快感に目覚めてしまいました。
一方で、気になるのは「音」と「硬さ」かもしれません。スポーツタイヤ特有のロードノイズは確かに増えますが、それは車からのインフォメーションが増えた証拠。86という車に乗っている以上、その音さえも「走りの演出」として愛せるはずです。
結論:あなたの86をどう育てたいか
タイヤ選びは、自分の愛車をどんな性格の車に仕立て直すか、という「調律」の作業です。86という最高の素材を、ダンロップというスパイスでどう味付けするのか。
もしあなたが今、摩耗したタイヤで「最近、ハンドリングが重いな」「接地感が薄いな」と感じているなら、ぜひ一度ダンロップの世界を試してみてください。きっと、納車された日よりも深く、自分の86を好きになれるはずです。


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