テニスのパフォーマンスを左右する要素は、ラケットの重さやストリングのテンションだけではありません。実は「グリップの太さ」こそが、打球の安定感や怪我の予防に直結する極めて重要なポイントです。「今のラケット、なんとなく打ちにくいな」と感じているなら、それはグリップサイズが原因かもしれません。
テニスグリップサイズの基本知識:G1・G2・G3とは?
カタログに並ぶ「G1」「G2」といった表記。これはグリップの円周(太さ)を表しています。数字が大きくなるほど太くなり、一般的に日本では以下のような選ばれ方が主流です。
- G1(4 1/8インチ): 手の小さな女性やジュニア選手
- G2(4 1/4インチ): 一般的な日本人男性、手の大きめな女性
- G3(4 3/8インチ): 手の大きな男性、力強いショットを好む層
実体験として、多くのショップ店員さんは「迷ったらG2」と勧めますが、手の大きさは人それぞれです。私は最初、勧められるままにG2を使っていましたが、実は指が長く、少し細すぎて手の中でラケットが遊んでしまう感覚に悩まされました。
グリップを「太くする」メリット・デメリット:実体験の主観
グリップを太くすると、握り心地がどっしりと安定します。
- メリット: 面が安定し、相手の重いショットに打ち負けにくくなります。特にボレーでは、当てるだけで面がブレない安心感があります。
- デメリット: 手首の可動域が狭くなるため、細かいスピン操作や繊細なタッチが難しく感じることがあります。
私はボレーの打点を安定させるために、あえてグリップサイズアップテープを使用して太めにした時期がありました。結果、打ち負けにくくなりましたが、サーブで手首をしなやかに使う感覚が少し失われ、一長一短だと感じたのを覚えています。
グリップを「細くする」メリット・デメリット:操作性の代償
逆に細いグリップは、操作性を重視するプレイヤーに好まれます。
- メリット: 手首が自由に動くため、エグいスピンをかけたり、角度をつけたショットが打ちやすくなります。
- デメリット: 打球の衝撃がダイレクトに手に伝わりやすく、強く握りしめすぎてしまう傾向があります。
実は、細すぎるグリップは「テニス肘」の隠れた原因になります。私も一度、操作性を求めて細いサイズを選びましたが、ラケットが回らないように無意識に力んでしまい、数ヶ月で腕を痛めました。エルボーサポーターのお世話になる前に、適切な太さを見直すべきだったと後悔しています。
自分にぴったりの太さを見つける「3つの判定法」
感覚に頼りすぎず、以下の方法でチェックしてみましょう。
- 指一本の隙間チェック: ラケットを握った際、薬指と手のひらの間に、反対の手の人差し指がちょうど1本入るくらいの隙間があるのが理想的と言われています。
- プレースタイルの自己分析: ゴリゴリのスピンで攻めるならやや細め、ネットプレーやフラット系の安定感を求めるならやや太めが適しています。
- メーカーの個性を知る: ウィルソン テニスラケットは比較的丸みを帯びた形状、ヘッド テニスラケットは扁平(平べったい)形状をしており、同じG2でも握り心地は全く別物です。
迷ったら「細め」を買うべき理由と微調整術
もし店頭でサイズ選びに迷ったら、小さい方の数字(細め)を選ぶのが鉄則です。理由は単純で、**「後から太くすることは簡単だが、細くすることはほぼ不可能」**だからです。
私は現在、G2のラケットにヨネックス ウェットスーパーグリップを2枚重ねて巻くことで、自分にとってベストな「G2.5」相当の太さを作り出しています。元グリップ(リプレイスメントグリップ)を厚手のレザーグリップに交換するだけでも、打球感がシャープになり、太さもわずかに変わります。
まとめ:グリップの太さは「上達の近道」
グリップの太さを最適化するだけで、無駄な力が抜け、ショットの精度は見違えるほど良くなります。「今の太さが正解かわからない」という方は、まずはオーバーグリップテープを巻き替えて、厚みの変化を肌で感じてみてください。自分だけの「最高の握り心地」が見つかった時、あなたのテニスはもう一段階進化するはずです。


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