ギターを始めたばかりの頃、ライブハウスで先輩が踏んでいたあの「ワウワウ」という魔法のような音。あの音の正体のほとんどは、Jim Dunlopのワウペダル、通称「クライベイビー」です。
私自身、これまで数え切れないほどのステージでワウを使い倒してきましたが、結局最後に戻ってくるのはいつもDunlopでした。今回は、種類が多すぎて迷ってしまうダンロップ製ワウの中から、後悔しない一台を選ぶためのポイントを私の実体験を交えてお伝えします。
迷ったらこれ!定番から個性派までの主要モデル
1. 全ギタリストの基準点 GCB95 Cry Baby Standard
「とりあえずこれ買っておけば間違いない」と言い切れる、超定番モデルです。
私が初めて手にしたのもこれでした。スイッチを「カチッ」と踏み込んだ瞬間に高域が突き抜けるあの感覚は、まさにロックそのもの。頑丈さも折り紙付きで、土足で何年も踏みつけようがビクともしません。シンプルゆえに、自分の足の動きがダイレクトに音に出る面白さがあります。
2. 理想の音を追求できる 535Q Multi-Wah
「スタンダードな音もいいけど、もう少し太い音が欲しい」「かかり具合を調整したい」という欲張りな願いを叶えてくれるのが535Qです。
側面のレンジセレクターを回すだけで、ヴィンテージ風の枯れた音から、モダンで攻撃的なトーンまで自由自在。ブーストスイッチがついているので、ソロの瞬間に音量をガツンと稼げるのが現場では本当に重宝します。
3. ボードの救世主 CBM95 Cry Baby Mini Wah
最近の私のメイン機がこれです。
従来の半分のサイズなのに、中身はしっかりGCB95。正直、最初は「小さすぎて踏み外すかも」と不安でしたが、実際に使ってみると足の裏の感覚を掴みやすく、むしろ細かいニュアンスが出しやすい。何よりエフェクターボードが劇的に軽くなるので、移動が多いギタリストには涙が出るほどありがたい存在です。
失敗しないための選び方と使いこなしのコツ
「スイッチ式」と「オートリターン」の違い
95Qなどのモデルには、足を乗せるだけでONになるオートリターン機能があります。
「半止め(ペダルを途中で止めて独特の鼻詰まりサウンドを出す手法)」を多用するなら、従来のスイッチ式がおすすめ。逆に、フレーズの合間に一瞬だけワウをかけたいならオートリターンの方が圧倒的にスムーズです。
接続順で変わる音の表情
基本は「ギター → ワウ → 歪みエフェクター」の順がセオリーです。
歪みの前に置くと「ギュイーン」というえぐみのある変化が得られ、歪みの後に置くとフィルターのような極端な音色変化を楽しめます。私は個人的に、Fuzz Faceなどのファズと組み合わせる際の、あの制御不能な暴れっぷりが大好きです。
音痩せが気になるなら「トゥルーバイパス」
古いタイプのワウは、OFFにしていても音が少しこもる「音痩せ」が発生することがあります。
クリアな原音を保ちたいなら、GCB95Gなどのトゥルーバイパス仕様のモデルを選ぶか、バッファー回路が優秀な近年の現行品を選ぶのが正解です。
まとめ:あなたの相棒はどれ?
Cry Babyは、単なる機材ではなく、ギタリストの感情を増幅させる楽器の一部です。
王道のロックを鳴らしたいならGCB95、多機能さを求めるなら535Q、機動力重視ならCBM95。
まずは直感で選んでみてください。そのペダルを踏み込んだ瞬間、今まで弾けなかったフレーズが自然と溢れ出してくるはずです。
次は、ワウペダルの底板を外して行う、簡単で効果的なメンテナンス方法についてもご紹介しましょうか?


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