ギター人生を変える「1枚」の選び方
ギターを始めて間もない頃、楽器屋のレジ横に並ぶ色とりどりのピックを見て「どれも同じだろう」と適当に買った記憶があります。しかし、それが大きな間違いでした。特にジムダンロップのピックは、厚さ0.1mmの差で、弦に触れた瞬間の感触も、アンプから出る音の太さも劇的に変わります。
私自身、長年コードストロークの引っ掛かりに悩んでいましたが、厚さを変えただけで嘘のようにスムーズに弾けるようになった経験があります。今回は、世界標準であるトーテックスを中心に、後悔しないピック選びの基準を私の実体験を交えてお伝えします。
ダンロップ特有の「色=厚さ」ルールをマスターする
ダンロップ ピックの最大の特徴は、色を見るだけでその厚さが判別できることです。いちいちノギスで測る必要はありません。
| カラー | 厚さ (mm) | 弾き心地のイメージ |
| 赤 | 0.50 | ペラペラとしてしなりが強い。 |
| オレンジ | 0.60 | 軽快なカッティングに最適。 |
| 黄 | 0.73 | 迷ったらこれ。万能の標準。 |
| 緑 | 0.88 | 少し硬め。芯のあるリードが弾ける。 |
| 青 | 1.00 | 全くしならない。パワー重視。 |
| 紫 | 1.14 | 驚異の剛性。速弾きやジャズに。 |
私のおすすめは、まずトーテックス スタンダード イエローを基準にすることです。ここから「もっとジャカジャカ鳴らしたい」なら薄い方へ、「速いソロを正確に刻みたい」なら厚い方へシフトするのが最短ルートです。
厚さが変わると「音」はどう変わるのか?
薄いピック(0.50mm〜0.60mm)の体験
アコースティックギターで弾き語りをする際、私はあえて薄い赤やオレンジを選びます。弦を「撫でる」ような感覚で弾けるため、高音がキラキラと強調され、ストロークが軽やかになります。ただし、強く握りすぎるとピックが負けてしまい、音がペチペチと安っぽくなるので注意が必要です。
標準から厚め(0.73mm〜1.00mm以上)の体験
エレキギターでロックを弾くなら、緑の0.88mm以上が頼もしい相棒になります。特にゲイターグリップの厚手モデルは、指に吸い付くような質感があり、汗をかいても滑りません。厚くなるほど低音の押し出しが強くなり、ブリッジミュートをした時の「ズンズン」という響きが快感に変わります。
プレイスタイル別・後悔しない選び方の結論
- アコギ女子・男子のストローク中心: トーテックス オレンジ。手首の力が抜けて、綺麗な音が出やすくなります。
- エレキ初心者のオールラウンダー: トーテックス イエロー。バッキングからソロまで、現代の音楽シーンで最も汎用性が高いです。
- テクニカルな速弾きに挑戦したい: ジャズ3。小ぶりな形状と1.38mmという厚みが、無駄な動きを削ぎ落としてくれます。
ピックは消耗品ですが、同時に最も安価に「自分の音」をアップグレードできる魔法の道具でもあります。たかが0.1mm、されど0.1mm。この違いを指先で感じ取れるようになった時、あなたのギタープレイは間違いなく次のステージへ進んでいるはずです。
まずは気になる色を3種類ほど手にとってみてください。その中に、あなたにとっての「運命の一枚」が隠れています。


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