「一生懸命振っているのにボールが飛ばない」「コントロールがつかなくてアウトばかりしてしまう」……。そんな悩みを抱えているなら、原因は技術不足ではなく、ガットの「テンション(張りの強さ)」にあるかもしれません。
私自身、かつては「プロと同じ55ポンドで!」と背伸びをして張っていました。しかし、実際に打ってみると板のように硬く、肘を痛めた苦い経験があります。逆に、テンションを45ポンドまで落とした瞬間、魔法のようにボールが深く飛ぶようになり、テニスが何倍も楽しくなりました。
この記事では、あなたのプレーを劇的に変える「正しいテンションの選び方」を、実体験に基づいたリアルな感覚と共にお伝えします。
テンションが高い・低いで何が変わる?「打球感」のリアルな違い
テンションを変えると、打った時の感触は驚くほど変わります。一般的に言われる理論と、実際にコートで感じる「生の声」をまとめました。
高テンション(50〜60ポンド以上)の世界
- メリット: ボールを潰す感覚が強くなり、コントロール性能が抜群に上がります。狙ったコースへ「バシッ」と決まる爽快感があります。
- デメリット: スイートスポットが狭く、芯を外すと手に強い振動がきます。筋力がないとボールを飛ばせず、ショートボールになりがちです。
低テンション(40〜48ポンド程度)の世界
- メリット: トランポリンのようにガットがたわみ、軽い力でボールが深く飛びます。ボレーのタッチも柔らかくなり、ドロップショットが決まりやすくなります。
- デメリット: 強く振るとボールが暴れやすく、スピンをしっかりかけないとバックアウトしやすくなります。
あなたはどっち?悩み別・おすすめ設定プラン
今のあなたのプレーの傾向から、試すべきテンションを提案します。
「もっと飛距離が欲しい」「腕への負担を減らしたい」人
迷わずテンションを下げましょう。特に女性やジュニア、ベテランプレーヤーの方は、45ポンド前後が最も「楽に飛ばせる」ゾーンです。
もしナイロンガットのバボラ アディクションなどを使用しているなら、少し低めに張るだけで、驚くほどマイルドな打球感に変わります。
「打球がアウトしやすい」「振り抜きたい」人
テンションを2〜3ポンド上げてみてください。ガットのたわみが抑えられることで、飛びすぎを防げます。
プロのような強烈なスイングを目指すなら、ポリエステルガットの定番ルキシロン アルパワーを52ポンド前後で張ると、スピンとコントロールのバランスが最高潮に達します。
盲点!「テンション維持」と張り替えのタイミング
「ガットは切れるまで使うもの」と思っていませんか?
実は、ガットを張った瞬間からテンションは下がり始めます。特にポリエステルガットは、3週間も経てば性能がガタ落ちし、いわゆる「死んだガット」の状態になります。
私が経験した失敗談ですが、半年間張り替えずにいたラケットで試合に出た際、どれだけ丁寧に打ってもボールが変な方向に飛んでしまい、自滅したことがあります。
**「週1プレーヤーなら3ヶ月に1回」**という張り替え頻度は、決して贅沢ではなく、上達のための最低条件です。
自分にぴったりの「正解」を見つけるコツ
最後に、自分に合うテンションを見つけるためのアドバイスです。
- 一度に大きく変えない: まずは今の設定から「プラスマイナス3ポンド」の範囲で試しましょう。
- 季節で調整する: 夏場はガットが伸びやすくボールが飛ぶので少し高く、冬場は寒さで硬くなるので少し低くするのが、上級者の隠れたテクニックです。
- 道具の力を借りる: そもそも今のラケットが自分に合っているかも重要です。扱いやすさで定評のあるヨネックス イーゾーン 100のようなラケットなら、テンションの微調整だけで理想の球筋が見つかりやすくなります。
テンション調整は、最も手軽で最も効果的な「テニスのチューニング」です。次の張り替えの時、ぜひ思い切って数字を変えてみてください。その一歩が、あなたのテニス人生を大きく変えるかもしれません。


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