バドミントンをプレーしていて、「最近スマッシュの走りが悪いな」「もっと楽に奥まで飛ばしたい」と感じたことはありませんか?実はそれ、ラケットのせいではなく「ガット(ストリング)」の選び方や劣化が原因かもしれません。
多くのプレーヤーがラケット選びには心血を注ぎますが、実際にシャトルに触れる唯一のパーツであるガットを「適当に」選んでしまっているのは非常にもったいないことです。私自身、学生時代から社会人まで数多くのガットを試し、時には肘を痛め、時には「これだ!」という運命の打球感に出会ってきました。その実体験をもとに、後悔しないガット選びの極意を伝授します。
ガット選びで失敗しないための「3つの基準」
ガット選びの迷路に迷い込んだら、まずは「太さ」「素材」「テンション」の3軸で整理しましょう。
- 太さ(ゲージ)の魔法一般的に0.65mm前後を「細ゲージ」、0.70mm前後を「太ゲージ」と呼びます。私は以前、とにかく鋭い音が欲しくて極細のヨネックス エクスボルト 63を試したことがありますが、その弾きの速さには驚かされました。一方で、パワー自慢の友人は「すぐ切れるから」と、耐久性に定評のあるヨネックス 強チタンのような太めを愛用しています。
- 打球感の好みを知る「キンキン」という高い金属音が好きなのか、それともシャトルをグッと掴むようなホールド感が欲しいのか。ここが一番のこだわりどころです。
- テンション(張力)の罠「上手い人は高いテンションで張っている」というイメージだけで、無理に26ポンド以上で張るのは危険です。私も一度見栄を張って高テンションにした際、スイートスポットを外した瞬間に「ガツッ」という硬い衝撃が手首を襲い、腱鞘炎になりかけたことがあります。自分の筋力でしっかり弾き飛ばせる適正値(一般的には20〜24ポンド)を見極めるのが上達への近道です。
【実体験】プレースタイル別・おすすめの組み合わせ
実際に私が使い倒して感じた、プレースタイル別の相性をご紹介します。
- 「とにかくエースを奪いたい」ハードヒッターのあなたへ圧倒的な反発力を求めるなら、やはりヨネックス BG66アルティマックスが鉄板です。スマッシュを打った瞬間の「パチーン!」という突き抜けるような高音は、打っている本人だけでなく、相手にも恐怖心を与えます。ただし、美味しい状態が続く期間は短めなので、こまめな張替えが必要です。
- 「粘り強くコースを突きたい」コントロール重視のあなたへヘアピンやクロスへのカットなど、繊細なタッチを重視するならヨネックス ナノジー98がおすすめです。適度な食いつきがあるため、シャトルを運ぶ感覚が指先に伝わりやすく、ネットプレーの精度が格段に上がります。
- 「部活で毎日ガンガン打ちたい」コスパ重視のあなたへ「一週間でガットが切れる」という悩みを持つ学生さんには、ヨネックス BG65TI(強チタン)一択でしょう。冬場の乾燥した体育館でもタフに耐えてくれますし、オールラウンドな性能でどんなラケットにも馴染みます。
知っておきたい「張替え時期」のサイン
「切れるまで使う」のが当たり前だと思っていませんか?実は、ガットは張った瞬間から少しずつ伸び、性能が落ちていきます。
私が教訓としているのは、以下のサインです。
- 音が「ポコポコ」と鈍くなった: テンションが落ち、弾きが死んでいる証拠です。
- ガットの交差部分が深く溝になっている: ここから急に切れます。試合中に切れるとリズムを崩すので、その前に張り替えましょう。
- 3ヶ月以上経過している: たとえ切れていなくても、素材の寿命です。
特に冬場は、気温の低下でガットが硬くなりやすいため、普段より1ポンド下げて張るのが私の「怪我を防ぐ裏技」です。
まとめ
バドミントンのガットは、いわば車のタイヤのようなもの。最高級のスポーツカーでも、タイヤがボロボロでは性能を発揮できません。
まずはヨネックスの定番モデルから試し、自分の好みが「弾き」なのか「食いつき」なのかを探ってみてください。ガットが変わるだけで、昨日まで届かなかったクリアが奥まで飛び、スマッシュの音が変わります。その小さな変化が、コートに立つ楽しさを何倍にも大きくしてくれるはずです。


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