「ラケットを買ったときから一度もガットを張り替えていない」「どれを選んでも同じだと思っている」……もし心当たりがあるなら、あなたは今のラケットが持つ本来のポテンシャルの半分も引き出せていないかもしれません。
実は、ボールやシャトルが直接触れる唯一のパーツであるガット(ストリング)は、プレーの質を左右する「心臓部」です。今回は、筆者が実際に数々の失敗を経て辿り着いた、悩み別の正解ガットをご紹介します。
ガット選びは「素材」と「太さ」の組み合わせがすべて
私がテニスを始めたばかりの頃、見た目のかっこよさだけでプロ仕様のポリエステルガットを選び、一週間で手首を痛めたことがあります。初心者がいきなり硬いガットを使うのは、教習所に通いながらF1カーを運転するようなものです。
まずは、自分のスタイルに合った素材を知ることから始めましょう。
- ナイロンガット:弾力があり、腕に優しい。「まずはここから」という定番中の定番です。
- ポリエステルガット:耐久性が高く、ハードヒッター向け。ただし、衝撃が強いため中級者以上向けです。
- ナチュラルガット:牛の腸を使用した最高級品。打球感、反発力ともに別格ですが、雨に弱く高価なのが難点です。
【テニス編】迷ったらこれ!おすすめモデルと私の使用感
初心者・女性:力まずに飛ばしたいなら
軽いスイングでボールを深く押し込みたいなら、バボラ アディクションが圧倒的におすすめです。
私が初めてこれに張り替えたとき、今まで一生懸命振っていたのは何だったのかと思うほど、楽にボールが飛ぶようになりました。打球感も非常にマイルドで、翌日の腕の疲れが全く違いました。より定番を求めるならヨネックス エアロンスーパー850も裏切りません。
中級者:スピンとコントロールを欲張るなら
「ナイロンだとボールが飛びすぎてコートに収まらない」と感じ始めたら、ヨネックス ポリツアープロへのステップアップが正解です。
ポリエステルの中では比較的柔らかく、しっかり振り抜いてもボールがコートの隅でグンと落ちてくれます。「自分が上手くなった」と錯覚させてくれるほど、コントロール性能が向上しました。
【バドミントン編】弾きと音で選ぶおすすめモデル
爽快な打球音と反発を求めるなら
バドミントンの醍醐味である「パコーン!」という高い打球音を楽しみたいなら、ヨネックス BG66アルティマックス一択です。
細いゲージ(0.65mm)が生み出す弾きは抜群で、クリアが楽に奥まで飛びます。ただし、細い分だけ切れやすいので、大事な試合前に張り替える「勝負ガット」として愛用しています。
毎日練習する部活生・コスパ重視派
「一週間で切れるのは困る」という方は、ヨネックス 強チタンを選んでおけば間違いありません。
適度な反発と圧倒的な耐久性のバランスが良く、冬の寒い時期にシャトルを芯で外しても切れにくいという安心感があります。
意外と知らない「ガットの賞味期限」
「切れるまで使う」というのは、実は最も上達を妨げる習慣かもしれません。
ガットは張った瞬間から、目に見えない速さで劣化(テンションロス)していきます。
私が以前、3ヶ月放置したラケットから、新しく張り替えた同じラケットに持ち替えたとき、その「弾き」の差に驚愕しました。古いガットは、まるで伸び切ったゴムのようにボールを掴んで離さず、無駄な力が必要になっていたのです。
- 交換の目安:週1〜2回のプレーヤーなら3ヶ月。
- 季節の調整:気温が高い夏はガットが緩みやすいため、指定より1〜2ポンド強めに張るのが筆者のこだわりです。
まとめ:最高の一張りがあなたのプレーを更新する
ガット選びに正解はありませんが、「今の悩みを解決してくれるもの」は必ず存在します。
飛距離が足りないなら細いナイロンを。打球感が硬いならテンションを下げてみる。そうやって自分だけのセッティングを見つける過程こそ、スポーツの醍醐味です。
まずは、気になったガットを一本試してみてください。次の練習で、今まで届かなかった一球に手が届くかもしれません。
今回の内容で気になるガットや、特定のプレースタイルに合わせた相談があれば、いつでも詳しくお伝えします。


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