バドミントンを始めてしばらく経ち、新しいラケットを新調しようとした時、誰もが直面するのが「4U」や「3U」といった重量規格の壁です。
「軽い方が振りやすいけれど、軽いとスマッシュが弱くなるのでは?」「トップ選手は重いラケットを使っているイメージがあるけど、自分に扱えるのか?」
私自身、これまで数多くのラケットを手に取り、3Uから4Uへ、あるいはその逆へと何度も行き来してきました。その中で痛感したのは、カタログ上のたった5gの差が、コート上では全く別次元の感覚をもたらすということです。
今回は、私の実体験に基づき、4Uと3Uの本当の違いと、あなたが選ぶべき基準を深掘りして解説します。
4Uと3U、スペック上の違いをおさらい
まず前提として、この「U」という単位は重量を表します。数字が大きくなるほど軽くなるという、少し紛らわしいルールがあります。
- 3U:約85g〜89g
- 4U:約80g〜84g
多くのショップでヨネックス アストロクスシリーズなどの人気モデルを手に取ると、この2つのラインナップが用意されていることが分かります。わずか5g程度の差ですが、時速300kmを超えるシャトルを打ち合うバドミントンにおいて、この重量差は遠心力によって何倍もの「体感差」となって腕に伝わります。
【体験談】3Uを使い続けた私に起きた「ある異変」
以前の私は「スマッシュの威力こそ正義」と信じ込み、迷わず3Uのハードヒッター向けモデルを使用していました。確かに、バチコンと決まった時の破壊力は3Uならではの快感があります。重さがある分、シャトルを押し込む力が強く、球が沈みやすいのです。
しかし、週に数回の練習を重ねるうちに、ある変化に気づきました。
- ダブルスのドライブ戦で一歩遅れる: 速い展開になると、ラケットを元の位置に戻すのがコンマ数秒遅れ、差し込まれる場面が増えました。
- 試合終盤の失速: 1セット目は絶好調でも、ファイナルゲームになると腕に鉛が入ったように重くなり、クリアが飛ばなくなりました。
- 慢性的な肘の痛み: 無理に重いラケットを振り回そうとして、関節に負担がかかっていたのです。
そこで思い切ってナノフレアのような4Uモデルに持ち替えたところ、驚くほど世界が変わりました。
4Uに変えて分かった「操作性」という武器
4Uに持ち替えて最初に感じたのは、「ラケットが体の一部になったような軽やかさ」です。
特にレシーブが劇的に楽になりました。相手の強烈なスマッシュに対しても、手首の返しだけでコースを狙える余裕が生まれたのです。「威力」を少し捨てて「速さ」を取った結果、結果的にミスが減り、勝率が上がりました。
最近のラケット、例えばミズノ フォルティウスなどは、軽量化しながらも剛性を高めているため、4Uでも十分に鋭いスマッシュを放つことが可能です。「4U=パワー不足」という考え方は、今のラケットテクノロジーでは過去のものになりつつあります。
結局、あなたはどっちを選ぶべき?
多くのプレイヤーを見てきた経験と、自身の試行錯誤から導き出した結論は以下の通りです。
4Uを選ぶべき人
- ダブルスがメインの方: 前衛での素早いタッチ、ドライブの応酬で優位に立ちたいなら4U一択です。
- 怪我のリスクを減らしたい方: 肩や肘に不安があるなら、まずは軽いラケットでフォームを整えるべきです。
- ジュニア・女性・初中級者: 振り切るスピードが重要です。重いものをゆっくり振るより、軽いものを速く振る方がシャトルは飛びます。
3Uを選ぶべき人
- シングルスプレイヤー: 展開が比較的ゆったりしており、一撃の重さで相手を崩したい場合。
- 十分な筋力と柔軟性がある方: 重さを制御できるパワーがあれば、3Uは最高の武器になります。
- 「打ち応え」を最優先する方: 軽いラケット特有のスカスカ感が苦手で、しっかり叩いた感覚が欲しいベテランプレイヤー。
迷った時の裏技:バランスを確認する
もし4Uか3Uかで決めきれない時は、ラケットの「バランス」を見てください。
「4Uのヘッドヘビー(頭が重い)」と「3Uのヘッドライト(頭が軽い)」は、実際に振ってみると驚くほど似た感覚になることがあります。例えばヨネックス アークセイバーのようなイーブンバランスのモデルは、重量の選択がそのまま扱いやすさに直結しやすいので、基準にするのに最適です。
まとめ
バドミントンにおいて、ラケット選びは「見栄」を捨てることが上達への近道です。かつては「3Uが当たり前」という時代もありましたが、現在はトップランカーでも4Uを選択する選手が増えています。
もしあなたが「後半にミスが増える」「レシーブが苦手」と感じているなら、ぜひ一度、4Uのラケットを試してみてください。その5gの軽量化が、あなたのプレーをより自由で、楽しいものに変えてくれるはずです。
まずは気になるモデルのバドミントンラケットをチェックして、今の自分に最もフィットするパートナーを見つけ出しましょう。


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