バドミントンラケットを選んでいると必ず直面する「5U5」や「5U6」といった謎の記号。特に軽量モデルである5U(約75〜80g)を探している時、末尾の「5」と「6」のどっちにすべきか、ショップの棚の前でフリーズした経験はありませんか?
「重さは同じ5Uなんだから、どっちでも大差ないだろう」と適当に選ぶのは禁物です。この1センチにも満たないグリップの太さの違いが、コート上でのパフォーマンスや翌日の腕の疲れを劇的に変えてしまうからです。今回は、実際にG5とG6の両方を使い倒してきた筆者の体験をもとに、後悔しない選び方を深掘りします。
そもそも5U5と5U6の決定的な違いとは?
結論から言うと、数字が大きくなるほど「グリップの木の部分が細く」なります。
- G5(標準): 周長が約81mm。日本で最も流通しているサイズで、基準となる太さです。
- G6(細め): 周長が約78mm。近年のラケットワークの高速化に伴い、非常に人気が高まっている細型サイズです。
数字で見るとわずか3mmの差ですが、実際に握ってみるとその差は歴然です。5U5は「手のひら全体で支える安心感」があり、5U6は「指先で転がせる自由度」がある、というイメージです。
【実体験】5U5と5U6、振り比べた時の「感覚」の正体
1. 指の掛かり方が違うから「レシーブ」が変わる
私がナノフレア800の5U5からナノフレア700の5U6に持ち替えた時、一番驚いたのはダブルスのドライブ戦でした。
G6(5U6)はグリップが細い分、親指と人差し指の間に隙間が作りやすく、ラケットの面を「クイッ」と瞬時に切り替えることができます。これまで間に合わなかったタッチに手が届く感覚。これは間違いなく細いグリップの恩恵でした。
2. 「スマッシュ」の握り込みと手首の自由度
逆に、ガッツリとフルスマッシュを打ち込みたい時は、5U5の方が手のひらとの密着度が高く、力が逃げない感覚がありました。5U6だと、手が大きい私の場合、握り込んだ時に指が手のひらに食い込みすぎてしまい、少し力が分散するような違和感があったのです。
ただ、手首を柔らかく使って「コースを突く」ショットに関しては、圧倒的に5U6の方が扱いやすく感じました。
3. 太さの調整ができる「余白」の有無
これが最も重要なポイントかもしれません。
- 5U6の場合: 元のグリップが細いので、アンダーラップを多めに巻いたり、ウェットスーパーグリップを2枚重ねにしたりすることで、自分好みの「5.5」のような絶妙な太さに育てることができます。
- 5U5の場合: もともと標準的な太さがあるため、細くするには「元のグリップ(元グリ)」を剥がすしかありません。これには少し勇気と技術がいります。
あなたはどっち?失敗しないための判断基準
多くのラケットを試してきた経験から、以下のような基準で選ぶことをおすすめします。
5U5を選ぶべき人
- 手のサイズが標準〜大きめの人: 指が長い場合、細すぎると逆に握力を使ってしまい、腕が疲れやすくなります。
- シングルス主体の人: しっかりとホールドして、一打一打に重みを乗せたいプレーヤーに向いています。
- 定番の安心感が欲しい人: アストロクス88D PROなど、パワー系ラケットの性能を素直に引き出したいならG5が安定です。
5U6を選ぶべき人
- 女性やジュニア選手: 手のサイズに対してグリップが太すぎると、シャトルに力が伝わりません。
- ダブルスで前衛を極めたい人: ラケットを短く持ったり、グリップの中でラケットを回したりする操作性を重視するならG6一択です。
- カスタマイズを楽しみたい人: 自分の好みの太さに「厚塗り」したい人には、ベースが細い5U6が最高の素材になります。
迷ったら「細い方(G6)」を買うのが正解な理由
もしあなたがショップで「5U5か5U6か」で30分以上迷っているなら、私は迷わず**5U6(細い方)**を勧めます。
理由は単純。**「太いものを細くするのは難しいが、細いものを太くするのは一瞬でできるから」**です。
G6を買って「細すぎて力が入りにくいな」と感じたら、グリップテープを巻く際に少し重ねる面積を増やせばいいだけです。逆にG5を買って「やっぱり操作性が悪いな」と思っても、削るわけにはいきません。
自分の手の感覚は、その日の体調や使っているバドミントンシューズとのバランスでも微妙に変わります。その変化に対応できる「余白」を持っているのが、5U6という選択肢なのです。
自分にぴったりの太さを見つけた瞬間、あなたのバドミントンはもっと自由で、もっと楽しくなるはずです。


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