卓球界の常識を覆すような、衝撃的なフォルム。初めてサイバーシェイプを目にした時、多くの人が「これ、本当にちゃんと打てるの?」と半信半疑になったはずです。私もその一人でした。しかし、実際に手に取り、コートに立ってみると、その奇抜な六角形の角の一つひとつに、緻密に計算された「勝つための理由」が隠されていることに気づかされました。
今回は、巷で話題の六角形ラケットスティガ サイバーシェイプを実際に打ち込み、その体験から見えた真実を、忖度なしのレビューとしてお届けします。
六角形ラケットサイバーシェイプとは?
スウェーデンの老舗メーカーSTIGAが数年の歳月をかけて開発したのが、この六角形ラケットです。従来の円形ラケットに比べ、打球エリア(スイートスポット)を先端方向に拡大させるという、幾何学的なアプローチから誕生しました。
世界トップクラスのトルルス・モーレゴード選手がこのサイバーシェイプ カーボンを使用して世界選手権で準優勝したことで、一気にその実用性が証明されました。
【体験レビュー】実際に打ってみてわかった3つの衝撃
1. 「先端で捉える」安心感が格段に違う
卓球において、威力のあるボールを打つにはラケットの先端で捉えるのが鉄則です。しかし、円形ラケットだと先端は面積が狭く、ミスショットのリスクも高まります。サイバーシェイプは、その先端部分がバサッと横に広がっているため、少し食い込まれたり打点がズレたりしても、ラケットがしっかりとボールを「運んで」くれる感覚がありました。特に引き合いの際、先端に当たったボールがネットを超えて相手のコート深くへ突き刺さる快感は、このラケット特有のものです。
2. 台上技術の「角」が武器になる
驚いたのは、チキータやフリックといった台上の操作性です。ラケットの角の部分が、台の表面に干渉しそうで絶妙に干渉しない。むしろ、その直線的なラインがあるおかげで、ボールに対してラケットをどう入れるべきか、角度のガイドラインがあるような感覚になります。ストップもピタリと止まり、自分の手のひらでボールを転がしているようなダイレクトな感触を得られました。
3. 空気抵抗を感じさせない振り抜き
見た目のボリューム感から「重そう」「振り遅れそう」という先入観がありましたが、実際にスイングしてみると、風を切る音が非常にクリアです。重心が先端に寄っているため、遠心力を利用したパワードライブが面白いように決まります。サイバーシェイプ特有の独特な振動吸収により、強打を浴びた時のブレも少なく、守備から攻撃への切り替えが非常にスムーズでした。
普通の(円形)ラケットと比較したメリット・デメリット
| 項目 | サイバーシェイプ | 従来の円形ラケット |
| スイートスポット | 先端付近が約11%広く、打点が安定する | 中心に集中しており、先端はシビア |
| 台上操作 | 直線的な形状がガイドになり、角度を出しやすい | 慣れ親しんだ操作感 |
| ラバー貼り | 裁断にコツが必要(大きめのラバーを推奨) | どんなラバーでも容易に貼れる |
| 重量感 | 先端重心でパワーが出やすい | バランスが良く、切り返しが速い |
唯一の苦労ポイントは、卓球ラバーの貼り替えです。面積が広いため、安価な小さめのラバーだと角が足りなくなることがあります。購入の際は、テナジーやディグニクスなどの特大サイズ、あるいはシートに余裕のあるモデルを選ぶのが無難です。
どんなプレイヤーにおすすめ?
実際に使い込んでみた結果、以下のような選手には間違いなく「最高の武器」になると確信しました。
- ドライブの威力をもう一段階上げたい選手: 先端重心による破壊力は、一度味わうと戻れません。
- チキータなど現代的な台上技術を磨きたい選手: 視覚的な「面」の捉えやすさが上達を早めます。
- 「道具で差をつけたい」という探究心の強いプレイヤー: 奇抜な見た目以上の性能が、対戦相手にプレッシャーを与えます。
まとめ:六角形は「理にかなった進化」だった
最初は「目立つためのデザイン」だと思っていました。しかし、その本質は徹底した合理主義にあります。サイバーシェイプは、現代卓球で求められる「打点の高さ」と「台上での先手」を、形状そのもので解決しようとした発明品です。
もしあなたが今のプレーに行き詰まりを感じているなら、その常識を六角形にアップデートしてみてはいかがでしょうか。その一打が、あなたの卓球を新しいステージへ連れて行ってくれるはずです。


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