テニスラケットを選ぶ際、スペック表の「重量(300gなど)」だけを見て購入し、実際にコートで振ってみたら「思ったより重くて振り遅れる」「軽すぎて打ち負ける」と感じた経験はありませんか?
実は、ラケットの操作性を決める真の正体は、静止重量ではなく**スイングウェイト(SW)**です。本記事では、主要モデルのスイングウェイト一覧と共に、数値だけでは分からない「実際の振り心地」を徹底解説します。
1. なぜ「スイングウェイト」が重要なのか?
スイングウェイトとは、ラケットを振った時に感じる「慣れやすさ・回りにくさ」を数値化したものです。
一般的に、テニスラケットの静止重量が同じ300gであっても、重心が先端に寄っている(トップヘビー)ほどスイングウェイトは高くなり、手元に寄っている(トップライト)ほど低くなります。
体験談:数値の罠
私が以前、バボラ ピュアドライブからウィルソン プロスタッフに買い替えた際、静止重量はプロスタッフの方が重いにもかかわらず、ボレーの操作性はプロスタッフの方が軽快に感じました。これはスイングウェイトとバランス設計の妙によるものです。
2. 主要テニスラケット スイングウェイト一覧(目安)
個体差はありますが、市場で人気の高いモデルの標準的な数値をまとめました。
| ブランド | モデル名 | 静止重量 | スイングウェイト(目安) |
| バボラ | ピュアドライブ 2021 | 300g | ~320 |
| ヨネックス | EZONE 100 2024 | 300g | ~318 |
| ウィルソン | ウルトラ 100 V4.0 | 300g | ~312 |
| ヘッド | スピード MP 2024 | 300g | ~325 |
| ヨネックス | VCORE 100 | 300g | ~322 |
※スイングウェイトはガット未張上げ状態、もしくは張上げ済みで±30程度の差が出るため注意が必要です。
3. 数値別「実打フィーリング」の徹底比較
【SW 290〜305】圧倒的な操作性重視
初中級者やダブルス主体のプレーヤーに好まれる範囲です。
- 打った感想: ネットプレーでの反応速度が劇的に上がります。差し込まれたボールに対しても、手首の返しだけでコースを変えられる余裕が生まれます。
- 弱点: 相手の強烈なサーブに対して、面がブレやすい傾向があります。
【SW 310〜325】パワーとコントロールの黄金比
黄金スペックと呼ばれるラケットの多くがこのゾーンに位置します。
- 打った感想: ヨネックス EZONEなどが代表的ですが、自分のスイングスピードがそのままボールの威力に変換される感覚があります。ストロークでしっかり振り抜きたい方に最適です。
【SW 330以上】打ち負けない破壊力
競技者やパワー自慢のプレーヤー向けの数値です。
- 打った感想: 振り出すまでは「重い」と感じますが、一度加速に乗れば、相手の重い球を軽々と跳ね返せます。ウィルソン プロスタッフ RF97のようなモデルは、まさに「面安定性の化身」です。
4. 失敗しないための「選び方」と「調整術」
スイングウェイトは後から**「増やすこと」は簡単ですが、「減らすこと」**は困難です。
もし迷った場合は、少し低めの数値のモデルを選び、リードテープ(鉛テープ)をフレームの12時方向や3時・9時方向に貼ることで、自分好みの「振り抜き」にカスタマイズしていくのが通のやり方です。
実際の体験から:
私は少し操作性が欲しくてSW 315程度のラケットを選びましたが、もう少し打ち応えが欲しかったため、12時方向に2gの鉛を貼りました。これだけでスイングウェイトは約10ポイント弱上昇し、別物のように球が伸びるようになりました。
まとめ:あなたのプレイスタイルに最適な数値を
- ボレーや守備を重視するなら:SW 310以下
- ストロークで攻撃的にいくなら:SW 315~325
- 筋力に自信があり、一撃の威力を求めるなら:SW 330以上
カタログの「重さ」という数字に縛られず、ぜひショップの計測機や試打を通して「スイングウェイト」を意識してみてください。ラケット選びの解像度が一段階上がり、あなたのテニスが劇的に変わるはずです。


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