「もっと楽に、鋭いボールを飛ばしたい」
そんな願いを抱えていた私が、ついに辿り着いた答えがチタンを配合したラケットでした。カーボン全盛の時代にあえてチタンを選ぶ理由。それは、一度味わうと離れられない圧倒的な「弾き」と「剛性」にあります。今回は、ヨネックス(YONEX)やヘッド(HEAD)など、数々のチタンテクノロジーに触れてきた筆者が、そのリアルな使用感と共にチタン製ラケットの魅力を深掘りします。
最初に感じた「衝撃」と「音」の心地よさ
初めてチタン配合のラケットをコートで振った瞬間、真っ先に驚いたのはその打球音です。カーボン特有の「ボフッ」という鈍い音ではなく、「パシィィィン!」という金属的な高音がコートに響き渡りました。
この音がプレーヤーに与える心理的な影響は意外と大きく、インパクトの瞬間に「芯を喰った」という感覚がダイレクトに指先に伝わってきます。打感は非常にクリアで、どこでボールを捉えたかが明確に分かるため、ミスショットの修正が驚くほどスムーズになりました。
非力な私を助けてくれた、魔法の反発性能
チタンは軽量でありながら非常に強靭な素材です。これがフレームに組み込まれることで、ボールを捉えた瞬間の「フレームのたわみ」が最小限に抑えられます。
以前、ウィルソン(Wilson)のしなりが強いモデルを使っていたときは、相手の強打に押し負けてしまうことが多々ありました。しかし、チタン配合モデルに持ち替えてからは、相手のパワーをそのまま跳ね返すような、力強いカウンターが打てるようになったのです。
ボレーにおいてもその恩恵は絶大です。ラケットをセットして当てるだけで、パンッという快音とともにボールが深く伸びていきます。振り遅れ気味の状況でも、チタンの剛性が面ブレを防いでくれるため、ネットプレーでの安心感が格段に向上しました。
「硬さ」との向き合い方。選ぶべきはこんな人
一方で、チタン製ラケットは「打感が硬い」と評されることもあります。確かに、手首や肘に不安がある方にとっては、衝撃がダイレクトに来る感覚があるかもしれません。
しかし、最近のモデルはバボラ(Babolat)に代表されるような最新の振動吸収素材と組み合わされており、不快な雑味だけがカットされています。
私が実際に使ってみて、特におすすめしたいのは以下のようなプレーヤーです。
- フラットドライブ主体の攻撃型: ボールの初速を最大化したい人。
- ボレーヤー: 相手のショットに負けない面の安定性を求める人。
- 楽に飛ばしたい初中級者: 少ない筋力で効率よくボールを飛ばしたい人。
結論:あなたのテニスに「武器」を足す選択
ラケット選びは、単なるスペック比較ではありません。コートでどう感じ、どう動けるかがすべてです。チタン製ラケットがもたらす「圧倒的な弾き」と「硬質な信頼感」は、あなたのプレーを一段階上のステージへ引き上げてくれるはずです。
もし今、自分のショットに力強さが足りないと感じているなら、チタン搭載テニスラケットを一度手に取ってみてください。その一打が、あなたのテニス人生を変えるきっかけになるかもしれません。


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