遠征や旅行、お気に入りのマイラケットを旅先に持っていきたいシーンは意外と多いものです。しかし、いざ準備を始めると「これって機内に持ち込めるの?」「預けて折れたりしない?」と不安が尽きないのがラケットバッグの宿命。
結論から言えば、飛行機へのラケット持ち込みは可能ですが、航空会社や機体サイズによって「神対応」か「門前払い」かが大きく分かれます。数々の国内・海外遠征を経験してきた筆者の実体験をもとに、後悔しないためのマニュアルをまとめました。
1. 「持ち込み」か「預け入れ」か?運命を分けるサイズの壁
飛行機の機内持ち込みには「3辺の合計が115cm以内」という一般的なルールがあります。テニスラケットの全長は約68〜70cm。対角線上で計算しても、実はこの規定をわずかにオーバーすることがほとんどです。
大手航空会社(JAL・ANA)の場合
JALやANAなどのフルサービスキャリアでは、スポーツ用品に対して比較的寛容な傾向があります。実体験として、テニスラケット用ソフトケースに入れた状態であれば、規定を多少超えていても「座席上の収納棚に収まるならOK」とパスできるケースが多かったです。ただし、あくまで「混雑状況による」という条件付き。搭乗口で止められるリスクを減らすには、分厚いラケットバッグではなく、スリムなケースに絞るのがコツです。
LCC(格安航空会社)の場合
ピーチやジェットスターなどのLCCは、規定に対して非常にシビアです。1cmでもオーバーしていれば追加料金を払って受託手荷物にするよう求められることがあります。当日カウンターで驚愕の追加料金を提示されないよう、最初から受託手荷物対応 ラケットバッグを用意し、事前予約で預け入れ枠を確保しておくのが賢明です。
2. 【体験談】預け入れ時の「破損リスク」をゼロに近づけるパッキング術
「貨物室に預けて、フレームにヒビが入ったらどうしよう……」という恐怖は、全プレイヤー共通の悩みでしょう。投げ出される可能性のある受託手荷物において、最も重要なのは「空間」を作らないことです。
筆者が海外遠征時に実践しているのは、衣類を緩衝材にする方法。
まずラケット自体をプチプチ 緩衝材で2重に巻き、その上からウェアやタオルでサンドイッチにします。さらに、ラケットバッグの隙間をヨネックス Tシャツなどの予備ウェアで埋め尽くし、バッグの中でラケットが動かない状態を作れば、相当な衝撃からも守ることができます。
また、カウンターでは必ず「壊れ物(Fragile)」タグを付けてもらうよう依頼しましょう。これだけで、グランドスタッフの方々の扱いが驚くほど丁寧になります。
3. ガット(ストリング)は緩めるべき?気圧の真実
よく「上空の気圧でガットが切れる」という噂を聞きますが、これは半分正解で半分迷信です。近年の旅客機の貨物室は一定の気圧が保たれているため、気圧だけでガットが弾けることはまずありません。
ただし、注意すべきは「温度変化」です。貨物室は客室よりも低温になることがあり、ナイロンやポリの素材が硬化・収縮します。筆者の苦い経験として、真冬のカナダへ飛んだ際、パンパンに張ったラケットをそのまま預けて、到着後に打感がおかしくなっていたことがありました。念のため、数ポンド落としてからパッキングするか、現地でストリングマシンを探して張り直す前提で挑むのがプロの選択です。
4. 保安検査場でスムーズに通過するためのコツ
意外と見落としがちなのが、保安検査場のスタッフへの配慮です。ラケットはX線を通す際、その形状から「長い棒状の不審物」として注目されやすいアイテム。
私はいつも、ラケットケースのファスナーをあらかじめ少し開けておき、検査員が中身を確認しやすいようにしています。また、予備のグリップテープやハサミをバッグに入れている場合、手芸用の小さなハサミでも没収対象になることがあるため、刃物は必ず預け入れ荷物の方へ移しておきましょう。
まとめ:最高のプレーを旅先で楽しむために
お気に入りのラケットと一緒に雲の上を飛ぶのは、スポーツマンにとって最高のワクワク感です。
- 大手ならスリムケースで機内持ち込みを狙う
- LCCなら最初から預け入れを予約する
- 預ける際はウェアをクッションにして「動かないパッキング」を徹底する
この3点を守るだけで、空港でのストレスは劇的に減ります。さあ、テニスボールをパッキングして、次のコートへ向かいましょう。


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