「テニスラケットなんて、どれも似たような楕円形でしょ?」
もしあなたがそう思っているなら、この記事を読み終える頃には、その常識が音を立てて崩れているはずです。
テニスコートで隣の人が、まるでSF映画に出てくる武器のようなラケットを取り出したら?あるいは、持ち手が2本に分かれている奇妙な道具で強烈なスマッシュを叩き込んできたら?実は、テニス界には「なぜこの形になった!?」と叫びたくなるような変な形のラケットが実在します。
今回は、好奇心旺盛な私が実際にそれらの特殊ラケットを握り、コートで振り回して感じた「生の声」をたっぷりお届けします。
なぜ「変な形」が生まれるのか?
まず、なぜメーカーはわざわざ奇をてらった形を作るのでしょうか。それは、従来のラケットには解決できない「痛み」や「限界」があるからです。
- テニス肘への恐怖: 硬いラケットで打ち続けると、振動が肘に蓄積されます。
- スイートスポットの限界: 楕円形では、端で打った時のパワーロスが避けられません。
- 人間工学: 手首を無理に曲げなくても、自然に面が作れる角度を追求。
これらを解決しようと試行錯誤した結果、必然的に(?)形が変になってしまった。いわば「進化の果て」なのです。
実際に使ってみた!世界の「変な形のラケット」たち
1. 2つの持ち手を持つ異端児:Battistone
初めてこれを見た時は、正直「二刀流の練習用か?」と思いました。V字に分かれた2本のグリップ。ところが、握ってみると驚きの連続です。
【体験談】
両手打ちバックハンドの際、左右の手が干渉せず、まるでバットを振るようなフルスイングが可能です。さらに、片手で持つときもリーチが微妙に伸びる感覚があり、届かないと思ったボールに手が届く快感がありました。周囲の視線は痛いですが、実用性はピカイチです。
2. ヘッドが斜めに傾いた「首折れ」:Ergonom
かつてスナワート社が発売したこのモデルは、一言で言えば「ヘッドが明後日の方向を向いている」ラケットです。
【体験談】
構えた瞬間、ものすごい違和感があります。しかし、いざストロークしてみると、手首を過度にこねなくても、打点において面が垂直に保たれやすいことに気づきます。ボレーの時に、スッと面が出る感覚は、これまでのラケットでは味わえなかった「楽さ」がありました。
3. ストリングが斜め!?:PowerAngle
一見普通のラケットに見えますが、よく見るとガット(ストリング)が十字ではなく、斜めのダイヤモンド型に張られています。
【体験談】
打球音が「パコーン」ではなく「シュルッ」という独特の音になります。驚いたのはその振動吸収性です。ミスヒットしても手に嫌な衝撃が残らず、マイルドな打球感が続きます。「肘が痛くてテニスを諦めかけている」という仲間がこれを使っていますが、翌日の痛みが全然違うと言っていました。
4. 左右非対称のこだわり:Toalson S-Mach
左右で形状がわずかに異なるこのラケット。振り抜きの良さを追求した結果、このフォルムにたどり着いたそうです。
【体験談】
フォアハンドで振り抜いた際、空気抵抗が少ないせいか、スイングスピードが一段階上がったような錯覚に陥ります。スピン量が増えるというよりは、「意図したところにシュバッと収まる」コントロールの良さを感じました。見た目もスタイリッシュで、今回紹介する中では一番「使いやすい変なラケット」です。
「変なラケット」を使うメリットと、唯一の欠点
実際にこれらを使って分かったことがあります。
メリット:
- 身体への負担が激減する: 多くの特殊形状は、怪我防止を第一に考えて設計されています。
- 圧倒的な会話のきっかけ: 初対面の人とも「それ何ですか!?」から会話が弾みます。
- 自分の弱点を補える: リーチ不足や面安定性の欠如を、道具の力がカバーしてくれます。
唯一の欠点:
- 普通のラケットに戻れなくなる: その特殊な打球感に慣れてしまうと、標準的なラケットが物足りなく、あるいは使いにくく感じてしまう「依存性」があります。
結論:一度は「変な形」に触れてみるべき
テニスは道具のスポーツです。もしあなたが今、上達の壁にぶつかっていたり、身体のどこかに違和感を抱えていたりするなら、テニスラケットの常識を一度捨ててみてください。
「変な形」には、それだけの理由があります。コートで一際目立つそのラケットが、あなたのテニスライフを劇的に変える相棒になるかもしれません。
まずは、テニス 振動止めなどでカスタマイズすることから始めても良いですが、思い切って「形の力」を借りてみるのも、テニスの新しい楽しみ方ですよ!


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