「ガットを張り替えよう」と思った時、種類やテンションにはこだわるのに、意外と見落とされがちなのがストリングの「ゲージ(太さ)」です。実は、たった0.05mmの差が、あなたのテニスやバドミントンのパフォーマンスを劇的に左右することを知っていますか?
「もっと楽にボールを飛ばしたい」「ガットがすぐ切れるのをなんとかしたい」そんな悩みを抱えているなら、まずはゲージを見直すべきです。今回は、実際に私が複数のゲージを打ち比べて感じた生々しい体験談を交えながら、後悔しないゲージ選びの秘訣をお伝えします。
そもそもラケットのゲージとは?
ゲージとはストリングの太さのことで、一般的にテニスなら1.20mm〜1.30mm、バドミントンなら0.61mm〜0.70mm程度の範囲で展開されています。
「太さがそんなに影響するの?」と思うかもしれませんが、打球時の空気抵抗、ストリングのたわみ量、そしてボールとの接地面積がすべて変わります。数字で見ると微々たる差ですが、実際にコートに立つとその違いは残酷なほど明確に現れます。
【実録】細いゲージ vs 太いゲージ、打ち比べて分かった真実
私が実際にメインラケットに異なるゲージを張って、3ヶ月間使い倒した際の体験レビューをまとめました。
細いゲージ(例:1.15mm〜1.20mm)の体験
まず驚いたのは、その「爽快感」です。軽い力でスイングしても、ストリングがしっかりたわんでボールを弾き出してくれる感覚があります。
- 打球感: 非常にシャープで、手のひらに伝わる情報量が多い。ボレーのタッチなど、繊細なコントロールがしやすく感じました。
- スピン: 糸が細い分、ボールに「ガリッ」と食いつく感覚が強く、弾道が高く上がります。
- 弱点: やはり耐久性です。ハードな練習を3回ほど重ねたところで、メインの糸が毛羽立ち、あっけなく切れてしまいました。コスト面を考えると、一般プレーヤーには少し贅沢な選択かもしれません。
太いゲージ(例:1.28mm〜1.30mm)の体験
細いゲージから切り替えた直後は、正直「少し重たいな」という印象を受けました。しかし、慣れてくるとその「安心感」の虜になります。
- 打感: 重厚感があり、自分のパワーをしっかりボールに伝えている実感があります。飛びすぎてアウトしていたショットが、コートの奥でぐっと収まってくれるようになりました。
- 耐久性: これが最大のメリットです。1ヶ月間、毎日ガシガシ打っても切れる気配がありません。練習量が多い時期には、この安心感は何物にも代えがたいですね。
- 弱点: 冬場などの気温が低い時期は、打感が硬く感じられ、肘への衝撃が少し気になりました。
失敗しないための「選び方」黄金ルール
これまでの経験とプロの知見を合わせると、最適なゲージを見つけるための基準は以下の3点に集約されます。
1. 「ガットが切れる周期」で判断する
もしあなたが1ヶ月以内にガットを切ってしまうなら、迷わず太いゲージ(1.30mm付近)を選んでください。逆に、半年経っても切れないという方は、細いゲージ(1.20mm付近)に変えるだけで、驚くほどプレーが楽になります。
2. 「パワーの自己評価」で選ぶ
自分のスイングスピードに自信があり、ボールをひたすら叩き潰したいなら太いゲージ。非力さをカバーして、楽にスピードボールを打ちたいなら細いゲージが味方になってくれます。
3. 「季節」に合わせて使い分ける
上級者が実践しているのが、季節による微調整です。空気抵抗が大きくボールが飛ばなくなる冬場は細いゲージで反発力を補い、ボールが飛びすぎる夏場は太いゲージで抑えを効かせる。この使い分けができるようになれば、一年中安定したパフォーマンスを維持できます。
迷った時のおすすめストリング
もしあなたが「結局どれから試せばいいの?」と迷っているなら、まずは世界標準的なモデルでゲージの違いを体感してみてください。
テニスプレーヤーなら、圧倒的な人気を誇るルキシロン アルパワーの1.25mmを基準にし、そこから上下に振ってみるのが一番の近道です。また、バドミントンならヨネックス BG66アルティマックスのような、細めで反発力の高いモデルを一度使うと、ゲージによる「弾きの違い」が誰でも明確に理解できるはずです。
まとめ:あなたの「正解」はコートにある
ラケットのゲージ選びに「絶対の正解」はありません。しかし、自分のプレースタイルや悩みに合わせて太さを変えることは、新しいラケットに買い換えるよりもはるかに安価で、かつ効果的なチューニングです。
次の張り替えでは、いつもより0.05mmだけ太い、あるいは細いゲージを指定してみてください。その小さな変化が、あなたのテニス・バドミントン人生を変える大きな一歩になるかもしれません。


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