ソフトテニスを始めたばかりの頃、部室やショップに並ぶラケットを見て「全部同じに見える…」と途方に暮れた経験はありませんか?実は、前衛用と後衛用を間違えて選んでしまうと、上達のスピードがガクンと落ちるだけでなく、変な癖がついてしまうことすらあります。
今回は、数えきれないほどのラケットを振り込んできた私の実体験を交えながら、初心者でも一目で見極められる「ラケットの見分け方」を徹底解説します。
1. なぜ「前衛用」と「後衛用」を間違えてはいけないのか?
ソフトテニスはポジションによって役割が180度違います。
- 前衛:ネット際での素早いボレーやスマッシュが生命線。
- 後衛:ベースラインからの力強いストロークと安定したラリーが武器。
私が中学時代、間違えて後衛用ラケットで前衛の練習に参加したことがありましたが、ネット際での取り回しが重すぎて、ボレーがすべて振り遅れてしまいました。道具のミスマッチは、プレーの自信を奪ってしまうのです。
2. 決定的な見分け方:5つのチェックポイント
① シャフトの形状を見る(一番確実!)
ラケットの首の部分(シャフト)をチェックしてください。
- 1本シャフト:根元が1本になっているものは、ほぼ間違いなく後衛専用です。しなりを最大限に活かして強打する、後衛のロマンが詰まった形状です。
- 2本シャフト(オープンスロート):V字に分かれているタイプ。現代では前衛・後衛両方にありますが、前衛用の多くはこの形です。
② 全長(長さ)のわずかな違い
実は、ラケットの長さも違います。
- 前衛用:一般的に「690mm」前後。少し短く作ることで、ネット際での操作性を高めています。
- 後衛用:一般的に「700mm」前後。わずか1cmの差ですが、遠心力が強まり、エグいボールが打てるようになります。
③ バランスポイント(重心の位置)
手に持った時の感覚が一番の証拠です。
- 前衛(トップライト):重心がグリップ側にあります。「持った瞬間に軽く感じる」なら前衛用です。
- 後衛(トップヘビー):重心が先端にあります。「振り回すと先端に重みを感じる」なら後衛用です。
④ フェイス面積(面の大きさ)
- 前衛用:面が少し大きく設定されていることが多いです。これはボレーの際にスイートスポットを広げ、ミスヒットを防ぐためです。
- 後衛用:面がやや小さく、振り抜きを重視しています。
⑤ モデル名の末尾「V」と「S」
メーカーの型番を見れば一発で解決します。
- V(Volley):前衛用。例:GEOBREAK 70V
- S(Stroke):後衛用。例:GEOBREAK 70Sこれを知っているだけで、ショップでの迷いはゼロになります。
3. 【体験談】実際に使ってみて分かった「打球感」のリアル
私が初めて前衛専用のSCUD 05-Cを手にした時、その「弾き」の鋭さに驚愕しました。それまで使っていたオールラウンド用とは違い、面に当たった瞬間にボールが弾け飛ぶ感覚です。おかげで、反応が遅れたボレーでも相手コートに押し込むことができました。
逆に、後衛用のDIOS PRO-Rを試打した際は、ボールが面に「食いつく」感覚が手に伝わってきました。自分の力でボールを潰して、強烈なドライブをかける感覚。この「食いつき」こそが、後衛が粘り強くラリーを続けるための武器なのだと痛感しました。
4. どっちか迷った時の処方箋
もし、あなたがまだ自分のポジションが決まっていないなら、無理に専門モデルを選ぶ必要はありません。GEOBREAK 50 VERSUSのような、前衛・後衛どちらでも使える「オールラウンドモデル」から始めるのが正解です。
まずは色々なポジションを経験し、「ボレーで仕留めるのが最高に気持ちいい!」と思えば前衛用を、「後ろから相手をねじ伏せたい!」と思えば後衛用を選びましょう。
5. まとめ:自分に合った一本で、テニスはもっと楽しくなる
ラケットの見分け方は、単なる知識ではありません。それは、自分のプレースタイルを定義し、上達への扉を開くための鍵です。
- シャフトが1本なら後衛用
- 型番に「V」があれば前衛、「S」があれば後衛
- 持ってみて「先が重い」なら後衛、「手元が軽い」なら前衛
次にショップへ行くときは、ぜひこのポイントを確認しながらラケットを手に取ってみてください。あなたの手にしっくり馴染む最高の一本が見つかることを願っています。


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