「ラケットの角がどこにあるか分からない」「もう少しグリップを細くして操作性を上げたい」と感じたことはありませんか?テニスのパフォーマンスを左右するのはラケットやガットだけではありません。手のひらとラケットの唯一の接点である「グリップテープ」の厚みが、ショットの精度を劇的に変えることがあります。
私自身、長年標準的な0.6mm厚のテープを使用していましたが、ボレーのタッチやサーブの回内動作に悩み、0.4mmの薄型に変えた瞬間に「これだ!」という感覚を掴みました。今回は、そんな「薄いグリップテープ」の世界を、実体験に基づいたリアルな視点で深掘りします。
なぜ「薄い」グリップテープが選ばれるのか?
一般的なオーバーグリップの厚さは0.6mm前後ですが、薄型と呼ばれるものは0.4mm〜0.5mm程度です。わずか0.1〜0.2mmの差ですが、握った瞬間にその違いは明白に分かります。
手のひらの「センサー」が研ぎ澄まされる
薄いテープ最大のメリットは、グリップの八角形の「角」が指の腹にダイレクトに伝わることです。これにより、ボレー戦のような一瞬の判断が求められる場面で、面がどこを向いているかを無意識に察知できるようになります。厚いテープのクッション性が「情報の遮断」に感じていた人にとって、この解放感は代えがたいものです。
操作性の向上と握り込みの深さ
グリップがわずかに細くなることで、指先でラケットを転がすような細かい操作が容易になります。特に手の小さいプレーヤーや、今のグリップサイズが少し太いと感じている方にとって、薄型テープへの変更は最も安価で効果的なチューニング方法です。
実際に使ってわかった「薄型」の代償
メリットばかりではありません。薄いということは、それだけ「守ってくれない」ということでもあります。
- 衝撃がダイレクトに来る: オフセンターで打った際の微振動や衝撃がダイレクトに手首や肘に伝わります。テニス肘の不安がある方は注意が必要です。
- 耐久性の低さ: 素材が薄い分、親指の付け根などが擦り切れるスピードは圧倒的に早いです。私の場合、週2回のプレーで2週間持てば良い方でした。
体験者が教える!おすすめの薄型グリップテープ5選
実際にコートで使用し、フィーリングと耐久性をテストした厳選モデルを紹介します。
1. Wilson プロオーバーグリップ センセーション
薄型ウェットタイプの代名詞です。厚さ0.4mmという極薄設計ながら、ウィルソン特有の吸い付くようなウェット感が持続します。「薄いのに滑らない」を高い次元で実現しており、極上のフィット感を求めるならこれ一択です。
2. ヨネックス テニス グリップテープ スーパーレザー 極薄
オーバーグリップではなく、リプレイスメントグリップ(元グリ)として販売されていますが、これを活用する上級者は多いです。極限までダイレクト感を追求したい場合、これをベースに巻くことでラケット本来の形状を100%活かせます。
3. キモニー ハイソフトEX
厚さ0.5mmと、標準と薄型の中間に位置する絶妙なサイズ感です。純国産ならではの品質で、薄いのに適度なソフト感があり、手の皮が剥けやすいけれど薄くしたいという方に最適です。
4. バボラ VSグリップ
ナダル選手も愛用することで知られる名作です。厚さ0.43mmで、質感はウェットというよりは「しっとりとしたドライ」に近いです。手汗をかいてもベチャつかず、常にサラッとした感覚で繊細なタッチを維持できます。
5. ゴーセン 剛戦X5s
耐久性を重視したい薄型派におすすめ。特殊なエンボス加工や素材の工夫により、薄くても破れにくいタフさを持っています。コストパフォーマンスを重視する学生プレーヤーにも心強い味方です。
まとめ:あなたのテニスに「繊細さ」を取り入れる
薄いグリップテープへの変更は、ラケットを買い替えるよりも遥かに少ない投資で、プレースタイルをポジティブに変える可能性を秘めています。
もしあなたが「今のラケット、なんだかボヤッとした感覚だな」と感じているなら、一度Wilson プロオーバーグリップ センセーションのような薄型を試してみてください。最初は手のひらが痛く感じるかもしれませんが、その先にある「ラケットと一体になる感覚」を知れば、もう元の厚さには戻れないはずです。


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