テニスやバドミントンなどのラケット競技を始めたばかりの頃、ふと「今のショット、英語でなんて説明すればいいんだろう?」と疑問に思ったことはありませんか?
多くの人がまず思い浮かべるのは「Hit」でしょう。もちろん間違いではありませんが、実際のコート上では、ボールの軌道やラケットに当たった瞬間の感触に合わせて、驚くほど多彩な言葉が飛び交っています。
今回は、単なる翻訳ではない、スポーツ現場の「空気感」を再現するための英語表現を深掘りします。
1. 迷ったらこれ!基本の「打つ」3選
まずは、どんなラケット競技でも通用する万能な動詞を押さえておきましょう。
- Hit: 最も一般的で、日常会話から実況まで幅広く使われます。「強く打て!」なら “Hit it hard!” と叫べば伝わります。
- Strike: 「当てる」よりも「捉える」というニュアンスが強く、技術的な解説でよく耳にします。クリーンヒットした際の心地よい感触を伴うイメージです。
- Play: 意外かもしれませんが、「バックハンドで打つ」などは “Play a backhand” と表現します。単発の打撃というより、戦略的な「ショットを繰り出す」というニュアンスになります。
2. 競技別・体験から学ぶ「打ち方」の書き分け
競技によって、ラケットの振り方もボールの挙動も全く異なります。私が実際に海外のプレイヤーと打ち合った際に学んだ、生きた表現を紹介します。
テニス:力強さと回転のコントロール
テニスでは、ボールを「叩く」だけでなく、どう「コントロールしたか」が重要です。
例えば、チャンスボールを叩きつけるときは Smash ですが、相手を翻弄するために逆回転をかけるなら Slice です。
最近ではスピン性能の高いテニスラケットが主流ですが、強烈なトップスピンをかけて「打ち抜く」ときは、単に Hit ではなく Drive や Rip it(引き裂くように打つ)という表現が、その場の熱量を伝えてくれます。
バドミントン:スピードと角度の芸術
シャトルという特殊な物体を扱うバドミントンでは、スピードの変化が鍵です。
高く奥へ飛ばす Clear、鋭く沈める Smash、そしてネット際にふわりと落とす Drop。
特に、手首の「しなり」を使って打つ感覚を伝えるには Snap という言葉がぴったりです。「手首を利かせて打て」は “Snap your wrist” と表現されます。
卓球:ミリ単位の繊細なタッチ
卓球は、ラケットとボールの距離が最も近い競技の一つです。
卓球ラケットのラバーでボールを「擦る」感覚を伝えるには、Brush(ブラシをかけるように打つ)という言葉が非常にしっくりきます。日本語の「ツッツキ」は、英語では Push と表現され、文字通り台の上で押し出す感覚を捉えています。
3. 試合の緊張感を伝える「リアルなフレーズ」
実際にプレーしていると、教科書には載っていないような言葉が口を突いて出てきます。
- “I framed it!”(フレームに当たっちゃった!)これは誰もが経験する「打ち損じ」の体験。芯を外してラケットの縁に当たった時に、苦笑いしながら使ってみてください。
- “Sweet spot!”(芯で捉えた!)最高の打感(Feel)と共に放たれたショット。その快感は世界共通です。
- “Deep!”(深い!)相手のショットがベースラインぎりぎりに届いた時、思わず漏れる一言です。
4. まとめ:言葉が変われば、プレーの視点が変わる
「打つ」という動作一つをとっても、英語にはその瞬間の感情や物理的な感触を反映する豊かな語彙があります。
次にコートに立つときは、自分のショットを英語で実況してみてください。「今はうまく Brush できたな」「今の Smash は Sweet spot だった」と意識するだけで、あなたのテニスやバドミントンの体験はより鮮やかになり、海外のレッスン動画の内容も驚くほどスッと頭に入ってくるようになるはずです。
まずは次の練習で、ナイスショットを決めた仲間に “Great strike!” と声をかけるところから始めてみませんか?


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