テニスを始めて最初にぶつかる大きな壁、それが「サーブ」です。ストロークはある程度ラリーが続くようになっても、サーブだけは自分のタイミングで打たなければならないため、かえって難しく感じてしまうものです。
私自身、初心者の頃はトスが安定せず、ダブルフォルトを連発してはペアに申し訳ない気持ちでいっぱいになっていました。しかし、ある「3つのコツ」と、家でもできる練習法を取り入れたことで、力まなくても安定してサービスボックスに入るようになったのです。
この記事では、多くの初心者が陥る「筋力で飛ばそうとする罠」から抜け出し、楽に、かつ確実にサーブを安定させるための具体的ステップを解説します。
1. 握り方で一生が決まる?「包丁握り」への挑戦
初心者がまずやってしまうのが、ラケットの面を正面に向けて握る「フライパン握り(ウェスタングリップ)」です。確かに最初は当てやすいのですが、これでは手首の自由が効かず、回転もかかりません。
上達を早めるなら、最初から「コンチネンタルグリップ(包丁握り)」に慣れることを強くおすすめします。
- 体験談: 最初は「こんなに薄く握って、面がどこを向いているか分からない!」と不安になります。私も最初はスカ当たりばかりでした。しかし、この握りにすることで、インパクトの瞬間に手首の「プロネーション(回内)」が自然に使えるようになり、ボールに威力が生まれます。
- 練習のヒント: 常にラケットを縦に持ち、テニスラケットのフレームでボールを打つ練習をしてみてください。面ではなくフレームに当てる感覚を掴むと、コンチネンタルグリップでの打点が安定します。
2. トスは「上げる」のではなく「置く」
サーブの良し悪しの7割はトスで決まると言っても過言ではありません。初心者のトスが乱れる最大の原因は、指先でボールを「放り投げて」しまい、ボールに回転がかかってしまうことです。
- 私が実践したコツ: ボールを「コップ」を持つように持ち、肘を伸ばしたまま肩を支点にして、空中の決まった位置にボールを「置いてくる」イメージで上げます。
- 家での特訓: 部屋の天井にある特定の模様や、室内用練習ボールを使い、同じ高さ・同じ位置に10回連続で上げられるか試してみてください。これだけでコートに立った時の安心感が全く違います。
3. 「トロフィーポーズ」でリズムを作る
バラバラになりがちな動作を一つにまとめるのが、ラケットを担ぎ、トスアップした腕を高く掲げる「トロフィーポーズ」です。
- 初心者がやりがちなミス: トスを上げたらすぐに打ちに行ってしまうこと。これではタメが作れず、手打ちになってしまいます。
- 改善ポイント: 一度、トロフィーの形(弓を引くような姿勢)で「一瞬止まる」くらいの余裕を持ちましょう。膝を軽く曲げ、下半身のパワーを上半身に伝える準備をします。この時、テニスシューズでしっかり地面を噛む感覚を意識すると、打点がより高くなります。
4. ネットを越さない時の救世主「上に向かって打つ」
「ネットに入れるのが怖い」と思うと、どうしてもボールを下に叩きつけたくなりますが、これは逆効果です。物理的に、高い位置から打ち下ろしてサービスボックスに入れるには、かなりの身長か強烈な回転が必要です。
- 解決策: むしろ「斜め上」に向かって振り抜いてください。
- 実体験: 私は指導者から「観客席の2階に放り投げるつもりで振ってみて」と言われ、その通りにしたら面白いようにネットを越えるようになりました。重力でボールは自然に落ちます。怖がらずに、空に向かって振り抜きましょう。
5. メンタル:ダブルフォルトは「成長の証」
最後に、精神面のアドバイスです。試合形式の練習になると、どうしても「入れなきゃ」というプレッシャーから、縮こまったスイングになりがちです。
初心者のうちは、テニスボール 60球セットなどを使い、まずは「思い切り振り切ること」を最優先にしてください。置きにいくサーブは、結局上達を妨げます。
ダブルフォルトを恐れず、自分の理想のスイングでミスをしたのなら、それは「次に繋がるミス」です。
サーブは、テニスの中で唯一「誰にも邪魔されずに打てるショット」です。トスの安定と正しいグリップさえ身につければ、運動神経に関わらず必ず習得できます。まずは次の練習で、コンチネンタルグリップでボールを空高く放り上げる爽快感から味わってみてください。
明日のコートでは、自信を持って第一打を打ち込めるはずです!


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