スノーボードのグラトリ(グラウンドトリック)シーンで、今や「これを持っていれば間違いない」とまで言われる名機、それがYONEX ACHSE(ヨネックス アクセ)です。多くのライダーが「軽い」「弾く」と口を揃えますが、実際のところ、そのカーボン特有の乗り心地はどうなのか?
今回は、数シーズンにわたりYONEX ACHSEを相棒にしてきた私の実体験をベースに、忖度なしのリアルな使用感をお届けします。
踏み込んだ瞬間に確信した「カーボン技術」の凄み
初めてYONEX ACHSEに足を乗せた時、まず驚くのはその圧倒的な軽さです。ヨネックスのお家芸とも言えるカーボン技術により、ウッドコアのボードでは到達できない領域の軽量化が実現されています。
リフトに乗っている時の足への負担が少ないのはもちろんですが、真骨頂はトリックの「振り抜き」にあります。スピンの先行動作を入れた際、先端(ノーズ・テール)が驚くほど軽く、まるで自分の足の延長線上で板が動いてくれるような感覚。これにより、360から540、さらにはその先への回転数が、努力感なく一段階上がったのを今でも鮮明に覚えています。
「X」が生み出す爆発的な反発力
YONEX ACHSEの心臓部には、X状に配置されたカーボン(X-MORE NEXT)が搭載されています。これが、低速域での「しなり」と、高反発を両立させている鍵です。
実際にオーリーやノーリーを仕掛けると、踏み込んだパワーが瞬時に跳ね返ってくる「パンッ!」という乾いたレスポンスが足裏に伝わります。グニャリと粘るウッドの感覚とは異なり、反発のスピードが非常に速い。このため、高さのあるトリックを狙いたい中上級者にとっては、これ以上ない武器になります。
私自身、以前はもっさりとした反発の板を使っていましたが、YONEX ACHSEに変えてからは「板が勝手に跳ね上げてくれる」感覚になり、着地までの滞空時間に余裕が生まれました。
イージーライドキャンバーが叶える「引っかからない」安心感
グラトリ用ボードで最も恐ろしいのが、プレスやスピン時の逆エッジです。しかし、YONEX ACHSEの「EASYRIDE CAMBER(イージーライドキャンバー)」は、接地ポイント付近をフラットに設定しているため、面で捉える操作が非常にスムーズ。
ノーズプレスで雪面を撫でる際も、エッジが雪を噛みすぎることなく、スルスルとスライドさせることができます。この「ルーズさ」があるおかげで、思い切った重心移動が可能になり、結果としてスタイリッシュなプレスを習得することができました。
実際に感じた「ここだけは注意」というポイント
最高なボードであることは間違いありませんが、万能ではありません。
まず、ハイスピードでのカービング性能は、あくまで「グラトリボードとしては優秀」というレベルです。フルカービングでゴリゴリに攻める際は、カーボンの硬さが振動として伝わりやすく、足元が少しバタつく感覚を覚えることもありました。
また、反発が非常に速いため、初心者が乗ると「板に弾き飛ばされる」ような感覚になるかもしれません。もしあなたが「これからグラトリを始める完全な未経験者」であれば、同ブランドのYONEX GROWENTからステップアップするのも一つの手です。
総評:グラトリを「次のステージ」へ進めたいあなたへ
YONEX ACHSEは、まさに「努力を効率よく結果に変えてくれる魔法の杖」です。
- もっと高いノーリーを打ちたい。
- スピンの回転数を上げたい。
- プレスの形をもっと綺麗に見せたい。
そんな渇望を抱えているライダーにとって、この板への投資は裏切りません。カーボンのヘタリにくさを考えれば、数シーズンにわたってこの爆発的な反発を維持できるため、コスパという面でも非常に優秀と言えるでしょう。
ゲレンデで一段と目を引く高いエアと、軽やかな足さばきを手に入れたいなら、YONEX ACHSEを次の相棒に選んでみてはいかがでしょうか。


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