テニスラケット選びにおいて、常に「パワー」と「コントロール」の二律背反に悩まされるプレーヤーは多いはずです。しかし、その悩みに一つの終止符を打つのがYonex EZONE 98です。「爆発的なパワー」を謳うこのシリーズですが、実際にコートで振り抜いてみると、スペックの数値だけでは語れない、心に刺さる「感触」がありました。今回は、2025-2026年モデルを数ヶ月使い倒したリアルな体験談を交え、その真価を深掘りします。
なぜ今、Yonex EZONE 98が選ばれるのか?
最新のYonex EZONE 98を手にしてまず驚くのは、フレームの剛性と柔軟性の絶妙なバランスです。2025年モデルから採用された新素材「Minolon(ミノロン)」の影響か、インパクトの瞬間に不快な振動がスッと消える感覚があります。
ターゲット層は中級〜上級の攻撃的なプレーヤー。しかし、これまでの「98インチ=難しい」という先入観を良い意味で裏切ってくれる寛容さが、このラケットを特別な存在にしています。
【体験談】ショット別に見るリアルな使用感
ストローク:ボールを「潰す」快感
ベースラインからの打ち合いで、Yonex EZONE 98は本領を発揮します。フルスイングした際、一瞬ボールがストリングに深く食い込み、そこからスプリングが弾けるように飛んでいく感覚は快感の一言です。
「ボックス形状のようなホールド感があるのに、球離れはラウンド形状の速さ」。この矛盾した感覚を両立しているのが最大の強み。特にフラットドライブ系のショットでは、バウンド後にボールが一段階伸びるような推進力を実感できました。オフセンターで捉えてしまった時も、独自の形状「ISOMETRIC」のおかげで、失速せずに相手コートの深くへ返ってくれる安心感があります。
ボレー:98インチとは思えない面安定性
ネット際での操作性も特筆すべき点です。305gという適度な重量と、計算されたバランス設計により、相手の強打に対しても面がブレません。ボレーの際、手首に伝わる衝撃が非常にマイルドなので、タッチショットやドロップボレーといった繊細なコントロールが非常にやりやすく感じました。
サーブ:スイングスピードが自然に上がる
Yonex EZONE 98の振り抜きの良さは、サーブで最も顕著に現れます。空気抵抗を感じさせない鋭いスイングが可能で、特にフラットサーブの突き抜けるようなスピードには驚かされました。スピン・スライス系に関しても、エッジの効いた引っ掛かり感があるため、ワイドに逃げるサーブや跳ねるキックサーブの精度も一段階向上した感覚があります。
正直に感じたメリットとデメリット
実際に使い込んでみて分かった、良い点と気になる点をまとめます。
メリット
- 圧倒的なスピード感: 楽に飛ばせるのに、叩けば叩くほどボールが収まる。
- 疲れにくい打球感: 長時間の練習でも肘や肩への負担が少ない。
- デザインの高級感: 2026年現在も色褪せない、洗練された塗装。
デメリット
- パワーアシストの限界: 100インチモデルに比べると、流石に「当てるだけ」では飛びません。
- スピン量: 軌道を高く上げるようなグリグリスピンを求めるなら、同社のVCOREシリーズに軍配が上がるかもしれません。
比較検証:Yonex EZONE 98 vs 100
迷っている方にアドバイスするなら、「プレースタイル」で決めるべきです。Yonex EZONE 100は、よりダブルス中心で、楽に深さを出したい人向け。対して、このYonex EZONE 98は、自分のスイングでゲームを支配したい、シングルスプレーヤーやハードヒッターに向けた究極の武器と言えます。
結論:このラケットであなたのテニスはどう変わるか?
Yonex EZONE 98は、単なる道具以上の「自信」を与えてくれるラケットです。「打ち負けない」という確信が持てるからこそ、より攻撃的なコースへ踏み込めるようになります。
打球のスピードを上げたい、でもコントロールも妥協したくない。そんな欲張りな願いを叶えてくれる一本です。もしあなたが、今のテニスに「突き抜けるような一打」を求めているなら、迷わずバッグに入れる価値があります。


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