テニスの試合において、第1セットを終えた後の第2セットは、心技体のすべてが激しく揺れ動く局面です。多くのプレイヤーが「第1セットは調子が良かったのに、第2セットに入って急にサーブが入らなくなった」という経験をしています。実は、このタイミングでサーブの確率が落ちるのは、単なる技術不足ではなく、身体の疲労やメンタルの変化に対する「マネジメント不足」が原因であることがほとんどです。
この記事では、私が長年の草トーナメントや部活動での試合経験から得た、第2セット特有のサーブ戦略について深掘りします。
なぜ第2セットでサーブが崩れるのか?
第1セットの緊張感が一度解け、アドレナリンが落ち着いてくる第2セット。ここでは、無意識のうちに以下のような変化が身体に起きています。
- 下半身の粘り不足: 膝のクッションが使えなくなり、トスを上げた瞬間に体が十分に沈み込まなくなります。その結果、手打ちになり、ネットにかかるミスが増えます。
- 相手の「慣れ」: 相手もバカではありません。第1セットを通して、あなたのサーブの速度、コース、回転の癖を学習しています。
- 集中力の断絶: 1セット取った後の「油断」や、落とした後の「焦り」が、サーブルーティンのリズムを狂わせます。
こうした状況で、第1セットと同じようにエースを狙ってフルスイングし続けるのは、自滅への近道です。
【体験談】私が犯した「力みの失敗」とそこからの学び
ある市民大会の準決勝でのこと。私は第1セットを6-1で圧倒し、勝利を確信していました。しかし第2セット、さらに突き放そうとファーストサーブの威力を上げようとしました。
しかし、足の疲労でトスが微妙に前後にバラつき始めます。力めば力むほどダブルフォールトが増え、たまに入った甘いセカンドサーブを痛打される展開に。結果的にそのセットを3-6で落とし、ファイナルセットのタイブレークまでもつれ込む苦しい展開となりました。
この時痛感したのは、**「第2セットは、100点のサーブを1本打つより、80点のサーブを8割入れる方が強い」**ということです。疲労がある時こそ、テニス 練習 器具などのツールで日頃から意識している基本に立ち返り、リズムを取り戻す必要があります。
第2セットを勝ち抜くための実践的サーブ戦略
1. 確率を6割以上に固定する「8割スイング」
第2セットでは、フラットサーブを封印し、少し厚めに当てるスピンサーブやスライスサーブをファーストから使いましょう。スピードを2割落とすだけで、驚くほど確率は安定します。相手に「攻めさせてくれない」というプレッシャーを与えることが重要です。
2. 「配球」の裏をかく
相手が自分のサーブに慣れてきたと感じたら、あえて「逆」を突きます。
- ワイドばかり狙っていたなら、ボディ(正面)へのサーブを増やす。
- スライスで外に逃がしていたなら、センターへのフラット気味のサーブを1本見せる。これだけで、相手のリターンポジションを迷わせることができます。
3. ルーティンの「間」を意識的に長くする
疲れている時ほど、早くポイントを終わらせたくてサーブを急いでしまいがちです。そんな時こそ、ボールを突く回数を1回増やしたり、深く深呼吸をしたりして、自分のリズムを強制的にリセットしてください。計測器のスマートウォッチで心拍数を確認する余裕があれば、呼吸が整っているかどうかの目安にもなります。
状況別:第2セットのサーブ・マネジメント表
| 自分の状況 | 戦術アドバイス | 狙い |
| セット先行(勝ちの状態) | センター・ボディへ手堅く | 相手の「一発逆転」を封じ、ミスを待つ |
| セットを追う(負けの状態) | ワイドを広く使い、走らせる | 展開を大きく変え、相手の余裕を奪う |
| 疲労がピークの時 | トスを少し高く、上に飛ぶ意識 | ネットミスを減らし、軌道を高く保つ |
結論:第2セットは「技術」よりも「思考」で打つ
第2セットのサーブは、もはやショットのキレだけで勝負する段階ではありません。自分の身体の状態を客観的に把握し、相手が何を嫌がっているかを観察する「マネジメント能力」が問われます。
もし、試合中にサーブのリズムが崩れたら、ラケットのグリップテープを巻き直すくらいの気持ちで一度間を置き、基本の「確率重視」に立ち返ってみてください。その一歩引いた余裕こそが、第2セットを制し、勝利を確定させる最大の武器になります。


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