テニス愛好家を襲う「五十肩」の絶望から復活へ。痛みを乗り越えコートに戻るための全記録

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「昨日のサーブ、少し肩に違和感があるな」――そんな些細な始まりが、大好きなテニスを奪う暗雲に変わる。40代から50代のテニスプレイヤーにとって、肩の痛みは単なる疲れではなく、深刻な「五十肩(肩関節周囲炎)」のサインかもしれません。

私自身、週末は必ずコートに立ち、草トーナメントに明け暮れる生活を送っていました。しかしある日、バックハンドの振り抜きで電気が走るような痛みを感じ、気づけば夜中に肩の疼きで目が覚める「夜間痛」に悩まされる日々。ラケットを握るどころか、着替えや洗髪すらままならない絶望感を味わいました。

この記事では、同じ苦しみを抱えるテニスプレイヤーのために、私の体験談と専門的な知見を交え、五十肩とどう向き合い、どうやって再びフルスイングできるまでになったのか、その道のりを詳しくお伝えします。


1. 始まりは「打点が下がった」こと。テニスプレイヤーの五十肩の予兆

五十肩はある日突然、激痛として現れることもありますが、テニスプレイヤーの場合は「パフォーマンスの低下」として前兆が現れることが多いです。私の場合もそうでした。

  • サーブの打点が無意識に下がる:肩を上げる動作にストレスを感じ、高い打点で叩けなくなります。
  • バックハンドのフォロースルーが小さくなる:肩の可動域が狭まり、可動域の限界で「ズキッ」という衝撃が走ります。
  • 「手打ち」が加速する:肩をかばうあまり、手首や肘だけでボールを飛ばそうとしてテニスエルボーサポーターが必要なほど肘まで痛めました。

これらの症状がある場合、無理にプレーを続けるのは非常に危険です。無理なスイングは肩の炎症を悪化させ、回復を数ヶ月単位で遅らせる原因になります。


2. 絶望の「炎症期」をどう乗り切るか

五十肩には「炎症期」「拘縮期」「回復期」の3つのフェーズがあります。最も辛いのが、何をしても痛い「炎症期」です。

この時期、私は焦りから無理にストレッチをしてしまいましたが、これは逆効果でした。炎症が起きている時に無理に伸ばすと、火に油を注ぐようなものです。

大切なのは、徹底した「安静」と「アイシング」。そして、夜寝る時の工夫です。肩の下にバスタオルを丸めて敷き、肩が後ろに落ちないようにするだけで、夜間痛は劇的に和らぎました。

また、この時期に病院で処方された鎮痛剤や、市販のロキソニンSテープなどの消炎鎮痛剤は、睡眠の質を確保するためにも不可欠なパートナーでした。


3. 「動かさないと固まる」の恐怖。拘縮期の正しいリハビリ

激しい痛みが落ち着くと、次は肩がコンクリートで固まったように動かなくなる「拘縮期」がやってきます。ここで放置すると、可動域は狭まったままになります。

私が理学療法士の指導のもとで行ったのは、重力を利用した「コッドマン体操(振り子運動)」です。500mlのペットボトルを持ち、力を抜いて腕をぶら下げ、円を描くように小さく揺らす。地味ですが、これが最も安全に可動域を広げる一歩となりました。

少しずつ動かせるようになってからは、トレーニングチューブを使ってインナーマッスル(棘上筋など)を刺激するエクササイズに切り替えました。コートに戻れない間も、「復帰した時に以前より強い肩を作る」という意識がモチベーションを支えてくれました。


4. コート復帰!再発を防ぐためのフォーム改良とギア選び

半年間のリハビリを経て、ついにコートに戻る日が来ました。しかし、以前と同じフォームで打つのは再発のリスクが高すぎます。私は以下の3点を徹底しました。

① 下半身と体幹で打つ

肩への負担を減らすため、膝のクッションを使い、地面からのパワーを伝える意識を強化しました。肩はあくまで「振られる」もの。この感覚を掴むために、あえてメディシンボールを投げるようなトレーニングを取り入れました。

② ギアに頼る

体への衝撃を和らげるため、ラケットやガットも見直しました。少し重めのラケットで遠心力を使い、ガットは食いつきの良いソフトなタイプに変更。特に振動吸収材を装着することで、インパクト時の細かな振動が肩に響くのを防ぎました。

③ 念入りすぎるウォーミングアップ

試合前の5分ではなく、30分かけて肩甲骨周りを剥がすような動的ストレッチを行います。特にフォームローラーを使用して背中や脇の下の筋膜をリリースすることは、今や欠かせないルーティンです。


5. まとめ:五十肩はテニス人生の「休息」であり「進化」のチャンス

五十肩になった時、「もう以前のようなサーブは打てないのではないか」と何度も弱気になりました。しかし、この期間に自分の体と向き合い、手打ちを卒業して効率的なフォームを手に入れたことで、復帰後はむしろ以前より疲れにくいプレーができるようになりました。

もし今、あなたが肩の痛みに悩んでいるなら、焦らずに「体からのサイン」を受け止めてください。正しい知識と適切なケア、そして少しの忍耐があれば、必ずまたあの青いコートの上で、最高のスマッシュを打ち込める日が来ます。

まずは無理をせず、今日できる小さなストレッチから始めてみませんか。

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