バドミントンを始めようと思ったとき、誰もが最初にぶつかる壁が「ラケット選び」です。数万円する高価なカーボンラケットが並ぶ中、ひときわ手に取りやすい価格で鎮座しているのがヨネックス マッスルパワー9です。
今回は、部活動のサブ機として、あるいは家族でのレジャー用として実際にマッスルパワー9を使い込んできた経験をもとに、そのリアルな使用感と、なぜこのラケットが長く愛されているのかを詳しく解説します。
手に取った瞬間にわかる「安心感」と「重み」
マッスルパワー9を初めて握ったとき、最近の超軽量ラケットに慣れている人なら「おっ、意外とズッシリくるな」と感じるはずです。
それもそのはず、このラケットはアルミフレームとスチールシャフト(またはカーボン素材とのコンビネーション)で作られており、重量は2U(平均93g)と重めの設計になっています。しかし、この重さが初心者には味方してくれます。
実際に打ってみた感想:スイングの「遠心力」が使いやすい
軽量ラケットは操作性に優れますが、筋力が未発達な段階ではシャトルを遠くに飛ばすのが難しいものです。一方で、ヨネックス マッスルパワー9はある程度の自重があるため、ラケットを振る際の遠心力だけでシャトルを奥まで飛ばしてくれる感覚があります。
実際に基礎打ちで使用してみると、クリアーを飛ばす際に「自分の力で飛ばす」というより、「ラケットの重さに任せて振り抜く」ことで、綺麗にシャトルが飛んでいきました。
マッスルパワーフレームがもたらす打球感
このモデルの最大の特徴は、商品名にもなっている「マッスルパワーフレーム」です。グロメット(糸を通す穴)の間がアーチ状になっており、ストリングの摩擦を抑える構造になっています。
打球音とフィーリング
実際にシャトルを捉えると、カチッとした硬めの打球音が響きます。高級なカーボンラケットのような「吸い付くようなしなり」はありませんが、ダイレクトに力が伝わる感覚は爽快です。
特にマッスルパワー9は、ガットが最初から張り上げられた状態で販売されていることが多いため、購入してすぐにコートに立てる手軽さが魅力です。ただ、経験者からすると少しテンション(張りの強さ)が緩めに感じるかもしれませんが、初心者やレジャーで使う分には、むしろこの緩さが手首への負担を軽減してくれます。
「最強の耐久性」という真の価値
私がヨネックス マッスルパワー9を最も評価している点は、その驚異的なタフさです。
バドミントンを始めたばかりの頃は、ダブルスでパートナーとラケットをぶつけてしまったり(クロスカウンター)、床に落ちそうなシャトルを拾おうとしてフレームを地面に叩きつけたりしがちです。
- カーボンラケットの場合: 一撃でヒビが入り、即ゴミ箱行きになることも。
- マッスルパワー9の場合: アルミフレームなので、塗装が剥げたり多少凹んだりすることはあっても、ポッキリ折れることは稀です。
この「多少手荒に扱っても大丈夫」という安心感は、技術を磨く段階のプレイヤーにとって、何物にも代えがたいメリットと言えます。
メリットとデメリットのまとめ
実際に使い込んで見えてきたポイントを整理します。
ここが良い!
- 圧倒的なコスパ: ヨネックスという信頼のブランドでありながら、数千円で購入できる。
- とにかく頑丈: 衝突や接触を恐れずに思い切りプレーできる。
- パワーアシスト: ラケットの重みを利用して、力のない人でもシャトルを飛ばしやすい。
ここは注意
- 手首の疲労: 長時間の激しい練習では、その重さが手首や肩にくることがあります。
- 競技レベルでの限界: スマッシュの初速や繊細なネットプレーを追求し始めると、より軽量なカーボンモデルが恋しくなるはずです。
結論:どんな人におすすめ?
ヨネックス マッスルパワー9は、「これからバドミントンを始める中学生の最初の1本」や「公園や体育館でたまに遊びたい大人」にとって、これ以上ない正解のひとつです。
高いラケットを折るのが怖くて消極的なプレーになるよりも、マッスルパワー9のようなタフな相棒と一緒に、まずはシャトルを打つ楽しさを体感してみてはいかがでしょうか。1本持っておけば、上達して新しいラケットを買った後も、予備機として末永く活躍してくれますよ。


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