ピックルボールの世界に、あのヨネックスが本格参入したというニュースは、テニスやバドミントンを嗜むプレイヤーの間で瞬く間に広がりました。私自身、長年ヨネックスのラケットを愛用してきた身として、彼らが作るパドルがどれほどのものか、期待と不安が入り混じった状態でコートへ向かいました。
結論から言えば、ヨネックス ピックルボールパドルは、既存のパドルメーカーとは一線を画す「道具としての完成度」を提示しています。
独自の形状がもたらす「外さない」安心感
まず目を引くのは、ヨネックスの代名詞ともいえる四角い形状「アイソメトリック」です。一般的なパドルに比べて、先端部分の面積が広く確保されています。
実際にEZONE パドルを手に取って壁打ちから始めてみると、その恩恵を即座に感じました。少し芯を外したかな、と思うようなオフセンターのショットでも、面がブレずに押し返してくれるのです。この「スイートスポットの広さ」は、特にボレー戦での安心感に直結します。
打球感の衝撃:手に残る不快な振動が消える
多くのパドルを試してきましたが、ヨネックスのパドルで最も驚かされたのは「振動吸収性」です。VCORE パドルを使い、全力でドライブを打ち込んだ際、肘や手首に伝わるあの独特の「ジーン」という衝撃が極めて少ないことに気づきました。
これはラケット技術でも定評のある「VDM(Vibration Dampening Mesh)」の恩恵でしょう。硬いのに柔らかい、そんな不思議な打球感です。試合の終盤、疲れが見えてきた時間帯でも、雑な衝撃に邪魔されず最後まで振り抜けるのは大きなアドバンテージになります。
EZONEとVCORE、選ぶならどっち?
実際に両モデルを交互に使い分け、数週間のミニゲームを繰り返して感じた違いをまとめます。
- EZONE ピックルボールの体験: 圧倒的なパワー。力を入れなくてもボールが深く突き刺さります。初心者から中級者で、まだスイングの力が伝わりきっていないと感じる方には、この「勝手に飛んでくれる感覚」が最高の武器になるはずです。
- VCORE ピックルボールの体験: 回転とコントロールの極み。表面の食いつきが良く、低い弾道からグイッと沈むドロップショットが打ちやすい。スピンを多用するテクニカルなプレイヤーなら、こちらの方が「自分の手の一部」のように感じるでしょう。
日本品質の細部へのこだわり
グリップを握った瞬間に感じるしっとりとした質感や、数ヶ月使い込んでもヘタりにくい表面の耐久性。ヨネックスの製品には、使い手への誠実さが詰まっています。
確かに安価なパドルは他にもたくさんあります。しかし、一度この「アイソメトリック」の安定感と「VDM」の優しい打球感を知ってしまうと、もう元のパドルには戻れません。ピックルボールを単なるレクリエーションではなく、生涯スポーツとして、あるいは真剣な競技として楽しみたいなら、ヨネックスという選択肢は間違いなく「正解」の一つです。
あなたのプレイスタイルが「力強い攻め」ならEZONEを、「緻密な組み立て」ならVCOREを。コートでその違いを体感してみてください。


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