「黄金スペックの300gじゃ物足りないけど、310gに上げたら腕が壊れるかも……」
そんな不安を抱えていませんか?テニスラケットにおける「10g」の差は、数字以上にプレーの質を激変させます。私自身、長年300gのラケットを愛用してきましたが、意を決して310gに移行した際、その圧倒的なパワーと引き換えに、最初は「重さの壁」にぶち当たりました。
本記事では、実際に310gを使い込んで分かったリアルな体験談を交え、そのメリット・デメリットを徹底解説します。
310gのラケットは「重い」のか?スペックの真実
一般的に、成人男性の標準は300gと言われます。そこからわずか10g増える310gは、カテゴリーとしては「ツアーモデル(競技者向け)」の入り口です。
しかし、実際に振ってみて「重い!」と感じるかどうかは、単なる重量(静止重量)だけでは決まりません。重要なのは**「スイングウェイト(振った時の重さ)」と「バランスポイント」**です。
例えば、ヨネックス VCORE 98のように、310gであっても重心が手元に近い(トップライトな)設計であれば、ボレーなどの操作性は驚くほどスムーズです。逆に、先が重い設計だと、10分打っただけで腕がパンパンになることも珍しくありません。
【体験談】300gから310gに変えて「劇的に変わった」3つのこと
私が実際に310gのラケットに持ち替えて、コート上で感じた変化をシェアします。
1. 相手の強打が「怖くない」
一番の衝撃は、相手の速いサーブや重いストロークをリターンした時です。300gでは面がブレていたような球でも、310gならラケット自体の重さが壁になってくれるため、当てるだけで深く返ります。面安定性が格段に上がり、「打ち負ける」という感覚が消えました。
2. 球速は落ちたが、球の「重さ」が増した
正直に言うと、スイングスピード自体は少し落ちました。しかし、ボールの威力は別物です。バウンドした後にグンと伸びる、いわゆる「重い球」が打てるようになり、相手から「球が重くて押し込まれる」と言われる機会が増えました。
3. ボレーの安心感が別次元
ダブルスでのボレー戦。相手の足元への突き球に対し、ラケットをセットするだけでドッシリと受け止めてくれます。操作性は若干落ちますが、ミスの少なさがそれを補って余りあるメリットでした。
「310gが重すぎて辛い」と感じる人の特徴
一方で、310gに挑戦して失敗するパターンも見てきました。
- 腕だけで振る「手打ち」の人: 310gを腕の力だけでコントロールしようとすると、すぐにテニス肘を痛めます。下半身からの連動ができていないと、この10gは牙を剥きます。
- 準備(テイクバック)が遅い人: 自重がある分、始動が遅れるとリカバリーが効きません。常に「振り遅れ」に悩まされることになります。
- 試合の後半で失速する: 1セット目は絶好調でも、疲労が溜まる2セット目後半でラケットが振れなくなるなら、それは背伸びをしているサインかもしれません。
後悔しない選び方:310gでも扱いやすいモデル
もしあなたが「重さに負けたくない、でも操作性も捨てがたい」なら、以下の人気モデルのような、バランスの取れた設計のものを選ぶのが正解です。
バボラ ピュアドライブ 98やウィルソン ブレード 98などは、300g超えの重量を感じさせない洗練された打球感で、多くのステップアップ層に支持されています。
また、ガットの工夫も必須です。310gに硬いポリエステルを張ると体への衝撃が強すぎるため、最初はテクニファイバー X-ONE BIPHASEのような柔らかいナイロンガットを組み合わせ、衝撃を逃がすセッティングから始めるのがおすすめです。
まとめ:310gはあなたのテニスを一段階引き上げる
310gのラケットは、決して「力自慢」のためだけの道具ではありません。「相手の球を利用する」「面の安定性で勝負する」という、より知的なテニスを可能にする武器です。
まずは試打ラケットで、あえて「疲れてきた頃」にしっかり振り抜けるかを確認してみてください。もしそこでラケットが味方してくれると感じるなら、あなたのテニスは次のステージへ進む準備ができています。
次は、310gのポテンシャルを最大限に引き出すために、ルキシロン アルパワーなどの高性能ガットとの相性をチェックしてみませんか?


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