日本のテニスコートを語る上で避けて通れないのが「オムニコート(砂入り人工芝)」です。週末にテニスを楽しもうとコートを予約すれば、まず間違いなくこの緑色の砂地に立つことになるでしょう。
しかし、初心者にとってオムニコートは「滑る」「ボールが弾まない」といった独特の扱いにくさがあるのも事実。私自身、テニスを始めたての頃はオムニコート特有の洗礼を受け、何度も足を取られて転倒しそうになりました。
今回は、実体験に基づいたオムニコートでの立ち回りと、快適にプレーするための装備について深掘りします。
なぜ日本は「オムニコート」ばかりなのか?
日本のテニスコートの約8割がオムニコートだと言われています。これほどまでに普及している最大の理由は、その「全天候型」としての優秀さです。
プレイヤーとしての実感:オムニの良し悪し
- メリット:膝に優しく、雨に強いハードコートで2時間プレーすると翌日に膝や腰へ違和感が出る私でも、オムニコートなら4時間プレーしても身体の負担が少なく感じます。また、多少の雨なら砂が水分を吸収し、雨が止んだ直後にプレーを再開できるのは大きな利点です。
- デメリット:砂の量で「滑り」が激変するメンテナンス状況によって、砂が山のように積もっている場所もあれば、人工芝が剥き出しでツルツルの場所もあります。この「ムラ」が初心者泣かせなのです。
【重要】オムニコート専用シューズは「必須」です
「まだ初心者だし、運動靴でいいや」と考えているなら、それは非常に危険です。特にオムニコートにおいては、シューズ選びが怪我の防止に直結します。
オールコート用では止まれない
かつての私のように、オールコート用シューズでオムニコートに立つと、急ブレーキをかけたい瞬間に足が「ザーッ」と流れてしまい、全く踏ん張りが効きません。これはアウトソールの溝が砂を掴みきれないために起こります。
オムニ・クレー専用のシューズには、砂をしっかりとグリップするための細かい凹凸(スタッド)があります。私が愛用しているasics solution speed ff 2のようなモデルは、砂の上でもしっかり止まり、かつ適度に滑らせることもできる絶妙なバランスを実現しています。
また、幅広の足の方にはyonex power cushion fusionrevシリーズも定評があり、フィット感が高まることでシューズ内での足のズレを防いでくれます。
実体験から学んだ「滑り方」と「止まり方」のコツ
オムニコートで最も怖いのは、滑ることへの恐怖で足がすくむことです。
スライディングを「味方」につける
プロ選手のようにカッコよく滑ってから打つ必要はありません。しかし、ボールに向かってダッシュし、減速する際に「少しだけ滑りながら止まる」という感覚を覚えると、足首への衝撃が一気に減ります。
コツは、止まりたい場所の少し前から「かかと」ではなく「足の裏全体」を地面にフラットにつけるイメージで着地すること。急にブレーキをかけようとつま先に力を入れると、砂に足を取られて捻挫のリスクが高まります。
試合で勝つための「オムニ戦術」
オムニコートはハードコートに比べてバウンド後のボールスピードが落ち、弾みも低くなります。
私が試合で意識しているのは、**「低いスライス」**を積極的に使うことです。オムニの砂と芝の影響で、スライスショットはさらに低く滑り、相手は膝を深く曲げないと返球できません。これは非常に有効な攻め手になります。
まとめ:自分に合ったギアでオムニを攻略しよう
オムニコートは、特徴さえ掴めば足腰への負担を抑えつつ、長く楽しめる素晴らしいサーフェスです。
まずは自分の足に合ったオムニ・クレー専用シューズを準備しましょう。mizuno wave exceedのような軽量モデルなら、フットワークも軽やかになります。
砂の状態を観察し、特性を味方につける。それが、日本のテニス環境で上達するための第一歩です。次の週末は、ぜひ「滑り」を恐れず、戦略的なテニスを楽しんでください。


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