テニスコートを駆け回り、急ストップや激しい切り返しを繰り返すテニスにおいて、シューズの「フィット感」は命です。しかし、いざショップに行くと目に入る「2E」や「3E」という謎の記号。
「普段の靴と同じでいいや」と適当に選んでしまい、試合の後半で足の裏が痺れたり、親指の付け根が痛くて動けなくなったりした経験はありませんか?実は、この2Eと3Eの選択ミスこそが、テニスプレーヤーを悩ませる「足のトラブル」の元凶なのです。
今回は、テニス歴15年の私が身をもって体感した失敗談を交えつつ、2Eと3Eの決定的な違いと、後悔しない選び方をプロの視点で解説します。
2Eと3Eの違いは「足囲(ワイズ)」にあり!
まず、これら2つの違いは一言で言えば**「足囲(そくい)」**、つまり足の横幅と厚みを合わせたボリューム感の違いです。
- 2E(標準〜ややスリム): 日本のテニス界では「標準」とされる幅です。足が靴の中でしっかりホールドされるため、激しいフットワークでもズレにくいのが特徴です。
- 3E(ワイド・幅広): 2Eよりも数ミリから1センチ弱ほどゆとりを持たせた設計です。甲高の人や、親指の付け根が張り出している人でも圧迫感を感じにくくなっています。
「たった数ミリの差」と思うかもしれませんが、体重の数倍の負荷がかかるテニスの動作において、この数ミリの遊びが「マメ」や「捻挫」を引き起こす決定的な差になります。
どちらを選ぶべき?タイプ別診断
私がこれまでに多くのジュニア選手や社会人プレーヤーを見てきた経験から、タイプ別の選び方をまとめました。
2Eがおすすめの人
- 「足との一体感」を何よりも重視したい: アシックス テニスシューズ ソリューションスピードのような競技者モデルを好むなら、まずは2Eから試すべきです。
- 足の形が細長い、または欧米ブランドがしっくりくる: ナイキ テニスシューズを履いて「ちょうどいい」と感じるなら、あなたの足は2E、あるいはそれ以下のスリムタイプかもしれません。
3Eがおすすめの人
- 長時間の練習で足がむくみ、痛くなる: 練習開始1時間を過ぎたあたりから小指の側面が痛むなら、幅が足りていない証拠です。
- 日本人の典型的な「幅広・甲高」である: ヨネックス テニスシューズ パワークッションに代表される、ゆったりした設計を好むユーザーに多いタイプです。
失敗から学んだ「メーカー別」サイズ感の罠
ここで、私が過去に犯した大失敗をお話しします。
ある時、デザインに惚れ込んで海外ブランドの2E相当のモデルを購入しました。しかし、実際にコートで動いてみると、サイドステップのたびに小指が内側に押し込まれ、1週間後には歩くのも辛いほどの外反母趾気味の痛みに襲われました。
逆に、楽だからと3Eを選びすぎた時は、靴の中で足が泳いでしまい、踏ん張りが効かずにベースラインでスリップ。結局、捻挫をして1ヶ月の戦線離脱を余儀なくされました。
メーカーによっても「幅」の思想は異なります。
- ヨネックス: 3Eが標準。幅広の人でも履きやすい「パワークッション」シリーズが有名です。
- アシックス: 2E(標準)が非常に精巧。一方でアシックス ゲルレゾリューション ワイドのように、同じモデルで2Eと4Eを選べる展開が魅力です。
- ミズノ: 日本ブランドらしく、日本人の足型を研究し尽くした3E設計が多く、ミズノ ウエーブエクシードは幅広派の救世主です。
失敗しないための「セルフ計測」と試着の極意
最後に、店舗や通販で失敗しないための鉄則を3つお伝えします。
- 必ず「テニス専用ソックス」で履く: 普段の薄い靴下とテニス用では、厚みが全く違います。この差で2Eが3Eに化けます。
- 夕方に試着する: 足は一日中動くと血流でわずかに大きくなります。試合終盤の「痛さ」を再現するには夕方の試着がベストです。
- つま先の「捨て寸」を確認: 幅ばかり気にしがちですが、つま先に0.5〜1.0cmの余裕がないと、ストップした時に爪が死にます。
まとめ
2Eと3Eの違いは、単なる数字の差ではなく、あなたのプレーを「加速させるか」「邪魔をするか」の分かれ道です。
「デザインがかっこいいから」と妥協せず、まずは自分の足がどちらのタイプかを知ることから始めてください。最適な一足に出会えれば、フットワークは驚くほど軽くなり、テニスがもっと楽しくなるはずです。
次は、あなたの足にぴったりのメーカーを探してみませんか?


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