テニスラケット90インチは絶滅危惧種?1年使い込んだ体験談と後悔しない選び方【2026年最新】

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1. なぜ今、あえて「90インチ」なのか?

テニスコートを見渡せば、100平方インチの黄金スペックが当たり前。そんな令和の時代に、あえてフェイスサイズ90インチのラケットを手に取る。それはもはや、単なる道具選びではなく「生き様」の選択に近いかもしれません。

かつてロジャー・フェデラーが Pro Staff 90 を振り回し、コートを支配していたあの姿。あの魔法のようなタッチと、糸を引くようなフラットショットに憧れたプレーヤーにとって、90インチは今なお特別な「聖域」です。デカパラや厚ラケでは決して味わえない、手のひらでボールを転がすような感覚。この記事では、現代テニスにおいて絶滅危惧種となった90インチを、あえて今使い倒すことの真実を、私の1年間の苦闘の記録と共にお伝えします。


2. 【体験談】90インチを1年使い込んで分かった「天国と地獄」

私が相棒に選んだのは、中古で手に入れた Six.One Tour BLX。正直に言いましょう。このラケットとの1年間は、最高の快感と、それ以上の絶望の連続でした。

芯を喰った時の「天国」

まず、振り抜きが異常に良い。空気を切り裂く音が違います。スイングスピードが物理的に上がったかのような錯覚に陥り、ハードヒットした際の「バチン!」という乾いた打球感は中毒性があります。

特にボレー。面の安定感が凄まじく、相手の強打を「面をセットするだけ」で狙い通りのコースへ殺せる。この繊細なコントロール性能こそ、90インチが「魔法の杖」と呼ばれる所以だと確信しました。

0.5ミリのズレが招く「地獄」

しかし、代償はあまりにも大きいものでした。スイートスポットは、体感的には「点」です。少しでも芯を外せば、肘に嫌な振動が走り、ボールは死んだ魚のようにネットに突き刺さります。

特に3セットマッチの後半。疲労で足が止まり、打点がわずかに後ろに下がった瞬間、VCORE 95Pro Staff 97 なら何とか返してくれたはずのボールが、ただの失点に変わる。現代の「エッグボール」を多用する相手と対峙した際、守備範囲の狭さは致命的で、常に完璧なポジショニングを要求される「修行」のような日々でした。


3. 90インチが向いている人・向かない人の決定的な違い

1年間使い込んで見えた、この「劇薬」を乗りこなせる人の条件を整理します。

向いている人

  • フラット・ドライブが主体の攻撃型: 厚く当てる技術があり、ボールを潰す感覚が好きな人。
  • ネットプレーヤー: ボレーのタッチを極めたい、あるいはシングルスで果敢にネットへ出る人。
  • 「上達」を何より優先する人: 道具に助けられない分、自分のフォームの乱れが即座に打球に現れます。究極の練習用ラケットとしても優秀です。

向かない人

  • スピンの軌道で粘る人: 90インチで高弾道スピンを打ち続けるのは、物理的に苦行です。
  • 体力・筋力に自信がない人: ラケット自体のパワーが皆無なため、すべて自分の力で飛ばす必要があります。
  • 試合で勝ちにこだわりたい初・中級者: 厳しい言い方ですが、現代のデカラケ相手に90インチで挑むのは、竹槍で戦車に挑むような無謀さがあります。

4. 2026年版:90インチ難民に贈る「代替案」と「ガット術」

残念ながら、メーカーのラインナップから90インチはほぼ消滅しました。今この打球感を求めるなら、以下の戦略が現実的です。

中古市場で「名器」を探す

Wilson Pro Staff シリーズの90インチモデルは、今なお中古市場で根強い人気です。ただし、カーボンは確実に劣化します。フレームの「ヘタリ」がないか、グロメットが破損していないかを厳しくチェックしてください。

現代の「95・97インチ」へ歩み寄る

今の技術なら、95インチや97インチでも、かつての90インチに近い振り抜きを実現しています。

  • Yonex VCORE 95:圧倒的な振り抜きと、絶妙な食いつき。
  • Wilson Pro Staff 97:90インチの遺伝子を最も濃く継承した現代のスタンダード。この「5〜7インチの差」が、試合での安心感と守備力を劇的に変えてくれます。

ガットセッティングで「魔法」をかける

もし90インチを使うなら、ガットは Luxilon ALU Power のようなポリを張るにしても、テンションは45ポンド以下、人によっては40ポンド程度まで落とすことをおすすめします。ラケットの「飛ばなさ」をテンションで補い、ホールド感を高めることで、90インチ特有のコントロール性能を最大限に引き出せます。


5. まとめ:90インチはテニスの「感性」を研ぎ澄ます最高の一本

正直に言って、私は1年後に100インチのラケットに戻しました。しかし、90インチと格闘した1年間で、私の「当てる技術」と「スイングの鋭さ」は間違いなく飛躍しました。

90インチは、単なる古い道具ではありません。自分のテニスと真剣に向き合い、ボールを操る喜びを再確認させてくれる「鏡」のような存在です。一度あの芯を喰った快感を味わえば、あなたのテニス観はきっと変わるはずです。

今のラケットに「ぼんやりした感覚」を抱いているなら、一度中古でもいいので90インチを握ってみてください。そこには、現代テニスが忘れてしまった「純粋な手応え」が待っています。

次は、90インチからの移行に最適な「95インチ・97インチのおすすめ比較ランキング」を見てみませんか?

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